甘い秘密

2006年12月18日(月) 闇を切る音

逢瀬を重ねるたび
縄の結びが複雑になる

一時間もすれば白い肌には赤い線が浮く

後にA氏の指でなぞられると
とても満たされた気分になる

『怖がりだから目隠ししてやる』

アイマスクがかけられた
何をされるか心配で尋ねても
ウルサイと叱られるだけ

体を包んだ縄が早々と外され
少しがっかりした気分になる

背後からA氏の接吻を感じ
私がこれで安心するのを
彼は既に知っているのだと嬉しくなる

背中からお尻へと唇が移動し
いつの間にか四つん這いにされていた

ピシッ!!

背中一面に痛みが走り
仰け反りながら叫び上げ
それが鞭だと気付く前には
皮膚が裂けたのではないかと思った

浮かせた背を突き飛ばし
『じっとしてろ』と声がする

決して心地良くはない痛みが連続して私を襲う
今までに経験したことのない激しい痛みに身が縮む

吹出した汗が髪を濡らし
不定期に飛んでくる痛みを恐れる

アイマスクから解放されると
彼の手にする長くて黒い革鞭が
頬の辺りをヒタヒタとからかう

犬のような格好のまま叩かれ
ベッドを這いずり回り逃れようとする
捕まって激しく何度も打たれ
犬のような声でうなる

A氏の指が股間に触れた

『叩かれるのが好きなんだな』と言われ
この時初めてどうしようもなく口惜しいと感じた







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