鍵をかけない部屋
見てしまうのですね。。。

2002年06月26日(水) 『穴』

ママりんが田舎より到来したため、恵比寿へ連れていった。
そこで「穴」という、好きなアーティストが3回観たというプッシュ映画を観に行った。

ホラーじゃなくて、サスペンスに近い。
人間の醜い欲が、最初から最後まで荒々しく映し出されて、
こう‥‥体の芯をえぐられる感じ。
人は人を愛し過ぎると、ここまで恐ろしくなれるのか。
人は死に間際になると、ここまで汚くなれるのか。

すっごい怖くて怖くて、とても面白い映画でした、こりゃ〜お勧めだ。
また観たいな!でも28日までなんだよねぇ(だからわざわざ観に行ったんだけど)
観終わって、あのおしゃべりママりんも無言になっちゃってた。

表参道に移動して、母の従兄弟の知人の個展を観に行く。
教育テレビのイラストとかキャラクターを描いている人で、
ブタや牛で埋め尽くされたその画廊は、なんとも平和で朗らか。可愛かった。
さっきと正反対な世界に安心したのか、ママりんもしゃべるしゃべる。
つーかしゃべりすぎよママン。

表参道にはお気に入りのギャラリーもいくつかある為、ぐるりと廻って自分を刺激させる。
いい加減、創作意欲沸いてもらわな困るんだけど、どうかなぁ;;;

ママりんは初・スタバに感激して、東京を去って行きました。
こう書くとすんごいオメデタイ親子だが‥‥。(いやその通りなんだけど!)



母が来る時は決まって、家の悩みを私に聴いて欲しい時だ。
母をずっと見てきたけど、それはそれは昔から苦労が絶えない人だった。

うちはちょっと普通の家庭じゃない上、田舎だから、
親戚の目や姑との戦いは今でも続いている。
昔は逃げ場所もなく、ヒステリックな母を私達姉妹はよく見て来た。
今はおおらかでよく笑い、ちゃんと吐き出すことをする母の、
少しでも私は捌け口になればいい。
まだ自信をコントロールできないでいる、妹達の重荷を軽くできたらいい。

田舎を出てきたのは私は逃げてきただけかもしれない。
「出なさい」と言ってくれた親は、私に賭けてくれたのかもしれない。

プレッシャーなんかない。
沸き上がる力しかないよ。
無償の支えを私は感じずにはいられない。

頑張れるかもしれない、と、妙な自信が静かに、とても静かに生まれた、
雨の日の午後だった。


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