ママりんが田舎より到来したため、恵比寿へ連れていった。 そこで「穴」という、好きなアーティストが3回観たというプッシュ映画を観に行った。
ホラーじゃなくて、サスペンスに近い。 人間の醜い欲が、最初から最後まで荒々しく映し出されて、 こう‥‥体の芯をえぐられる感じ。 人は人を愛し過ぎると、ここまで恐ろしくなれるのか。 人は死に間際になると、ここまで汚くなれるのか。
すっごい怖くて怖くて、とても面白い映画でした、こりゃ〜お勧めだ。 また観たいな!でも28日までなんだよねぇ(だからわざわざ観に行ったんだけど) 観終わって、あのおしゃべりママりんも無言になっちゃってた。
表参道に移動して、母の従兄弟の知人の個展を観に行く。 教育テレビのイラストとかキャラクターを描いている人で、 ブタや牛で埋め尽くされたその画廊は、なんとも平和で朗らか。可愛かった。 さっきと正反対な世界に安心したのか、ママりんもしゃべるしゃべる。 つーかしゃべりすぎよママン。
表参道にはお気に入りのギャラリーもいくつかある為、ぐるりと廻って自分を刺激させる。 いい加減、創作意欲沸いてもらわな困るんだけど、どうかなぁ;;;
ママりんは初・スタバに感激して、東京を去って行きました。 こう書くとすんごいオメデタイ親子だが‥‥。(いやその通りなんだけど!)
母が来る時は決まって、家の悩みを私に聴いて欲しい時だ。 母をずっと見てきたけど、それはそれは昔から苦労が絶えない人だった。
うちはちょっと普通の家庭じゃない上、田舎だから、 親戚の目や姑との戦いは今でも続いている。 昔は逃げ場所もなく、ヒステリックな母を私達姉妹はよく見て来た。 今はおおらかでよく笑い、ちゃんと吐き出すことをする母の、 少しでも私は捌け口になればいい。 まだ自信をコントロールできないでいる、妹達の重荷を軽くできたらいい。
田舎を出てきたのは私は逃げてきただけかもしれない。 「出なさい」と言ってくれた親は、私に賭けてくれたのかもしれない。
プレッシャーなんかない。 沸き上がる力しかないよ。 無償の支えを私は感じずにはいられない。
頑張れるかもしれない、と、妙な自信が静かに、とても静かに生まれた、 雨の日の午後だった。
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