鍵をかけない部屋
見てしまうのですね。。。

2002年05月27日(月) 逝く者と、残される者。

楽しく仕事をして、楽しくご飯を食べて、友達が就職決まって、
おめでたい限りで、今日は凄く素敵な日だと思った。

専門の時の男友達が電話してきて、就職どう?っていう話になって。
私は、まだ全然する気ないよぉーって、笑って言った。
彼の周りの友達も全然決まってないらしいとか、彼も笑って言ってた。


彼の口からサラリとこんな言葉が出た。
「おふくろが死んだから、就職しないとならなくなったんだ」

あんまりサラリと言ったから、
何も言えなかった。

彼はもともとお父さんが亡くなっていて、ずっと片親だった。
確か下に弟と妹がいたはず。
彼と、彼のお母さんの苦労は聞いて知っていた。
苦労のために叶えたい夢に夢中になれない彼の現状も知っていた。

どうして不幸が多いのだろう?
神様のいたずらなら、うんざりだよ。
彼は決して弱音を吐かない。
だから余計に他人の私も、胸がいっぱいになってしまう。

私には両親がいなくなる現状が予想できない。そんな準備できるわけもない。
親はよく「いつ自分達がいなくなってもいいように…」って言うし、
私もその時は親の気持ちを想って「わかった、頑張る」って言うけれど。

何にもわかんない。そうなんないと、多分わかんない。

ひいおばあちゃんや、おじいちゃんが亡くなった時は、その安らかな顔を見ながら
受け止めていなかった。
私は、泣くことができなかった。
泣いたのは、おじいちゃんが倒れてびっくりした時だけ。
愛犬が死んでも私は泣けなかった。
2年後に初めて、悔やみと哀しみで泣いた。

彼はちゃんと受け止めたかな?
私なんかにそんな心配されちゃお終いだけど。
彼のことだから、人知れずちゃんと泣いてはいるだろうけど。
きっと彼のお母さんは、天国でも安心していると思うよ。


そういえば、彼からは久しぶりの電話だった。
私にもちゃんと話してくれたことは、変な言い方嬉しかった。
やっぱり今日は、いい日だなぁと思った。


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