本田劇場にて大人計画ウーマンリブシリーズ第11弾『七人は僕の恋人』を観る。2005年に観た『七人の恋人』の女優版。阿部サダヲさんがオカマのマタニティビクスインストラクターを演じたり、巨大ウンコに刺さっていたりという衝撃に度肝を抜かれた男性版に比べると、女性版はおとなしめ……と思っていたら、デビューから数十年経ってじいちゃんになってるアイドル・ズッキーを追いかける女たちの話はパワー炸裂。おかしくて、かなしくて、笑った後にしみじみとなった。ズッキー役の池田成志さん、「体は老人、心は青年アイドル」を見事に痛々しく演じていて、さすが。それにしても、「精子たちの会話」(精子役のかぶりもの姿がなんともいえない)とか、宮藤官九郎さん、面白いことを考える。「外の世界に出て、中流で終わりたくない」なんていう精子の悲哀を語らせて、観客にうなずかせてしまうのだから、さすが。
夜は広告会社時代の先輩、シブヤさんの結婚パーティ。相手の女性は出会ったときに同じ職場にいたので、会場は元同僚だらけの同窓会状態。16歳差の結婚について、からかうようなスピーチもあったけれど。新婦は「年の差を感じたことはありません。彼をクリエイターとして尊敬しています」ときっぱり。かっこいい。
年の差とよく言うけれど、長い人類の歴史や長い一生を考えたら、数十年なんて誤差みたいなもの。下手したら運命の人は、ずっと過去やずっと未来に生まれ堕ちているかもしれない。事実、歴史上の人物に本気で惚れて現実に出会う相手に興味を持てない人もいるし、めぐりあえる時代に居合わせただけでもすごいことなんじゃないかしらん。
2007年11月16日(金) 三丘スポーツ史3に『寄り道ブドウ』掲載
2006年11月16日(木) 映画『フラガール』に拍手
2005年11月16日(水) 『天使の卵』ロケ見学3日目 ミラクル