ここ数か月、9キロ前後で横ばいを続けていた娘のたまの体重が、先月保育園で測定した9.1キロからひと月で9.6キロにふえた。ひさしぶりに体重貯金をしようと郵便局へ行ったら、ATMは故障中。窓口に並ぶと、わたしの前で「この近くにATMはないんですか」と70歳代ぐらいのご婦人が訴えていた。窓口で送金するよりATMからのほうが手数料が安いのだが、最寄りのATMまでは歩くとちょっと距離がある。かといって、本来払わなくていい割高な手数料を払うのは納得がいかない。そんな状況だと察した。「困ったわねえ。どうしましょう」「申し訳ありません」と押し問答がしばらくあったが、結局、ご婦人は窓口での送金をあきらめたようで、窓口を離れた。
後ろに並んでいたわたしとすれ違う時、耳に飛び込んできた一言が強烈だった。「この役立たず」。それまでの困り果てたやりとりからは品のようなものも感じられたのだが、あれは同情を買うための演技だったのか。捨て台詞に本性見たり、と怖くなった。窓口のお姉さんにも聞こえていたはずで、ご婦人が出て行った後、お姉さんの反撃の台詞が聞けるかと耳を済ませたが、この手の罵倒には慣れているのか、仕事モードだからか、何もなかったかのように「いらっしゃいませ」と次の客であるわたしを出迎えた。
2005年11月05日(土) 開東閣にて「踊る披露宴」
2004年11月05日(金) 『催眠リスニング』1か月