2006年10月28日(土)  田邊のおじさまの還暦音楽祭

株式会社ピッドコーポレーションの田邊勉社長にあてるメールの書き出しは、「すてきなすてきな田邊のおじさま」。「すてきな」おじさまはけっこういるけど、二乗となるとなかなかいない。自分のお店に友人たちを集め、自身が出演するライブをやり、家族からプレゼントされたPapasの赤が眩しいジャケットを着こなし、友人一同から贈られたこれまたPapasのクロコダイル革の靴もばっちり似合い、「ちなみに12月売り1月号の雑誌に掲載されるPapasの広告に娘と出ます」なんてさらりと言い、「今日の日を迎えられたのは妻のおかげ」と連れ添った年数分の34本の真っ赤な薔薇を贈る、そんなこんなをダンディにスマートにこなしてしまうのが、すてきなすてきなおじさま流60歳。

会場のシーボニアメンズクラブは、魔女田さんこと益田祐美子さんとの合同誕生会(>>>2005年2月23日)で田邊さんと知り合った場所。魔女田さんからの「田邊さんのお店でドンちゃん騒ぎするから来てね」という軽いお誘いを真に受けて普段着で乗り込んだら、ドレスアップした紳士淑女が集まり、還暦祝いだけあって平均年齢も高めで、なんだか浮いている気が……。ひえーっと焦りつつ何人かに話しかけると「益田さんの紹介で田邊さんと知り合った」という人が続々。魔女田さんの吸引力+攪拌力には万能掃除機もびっくり。田邊さんがわたしをステージに呼んで紹介してくださったおかげで、「『子ぎつねヘレン』観ました」「『天使の卵』観に行きますよ」などと声をかけてくださる方が現れ、ほっとする。

司会の三山宣美さんがアドリブ上手で「もしかして関西人では」と思って声をかけると、当たり。京都から上京してきて年も同じだとわかり、意気投合。二人で並んでライブを聞いていると、後ろの席からイキとノリのいいおばちゃん・西本光子さんが話しかけてきて、またもや関西のにおいを感じると、やはり京都出身。しかも光子さんは合同誕生会のときにピアノを弾いていた西本梨江さんのお母様だとわかり、「わたし、梨江さんのこと日記に書きましたよー」なんて言って、ますます盛り上がる。梨江さんはドビュッシーの花火を披露。11/8に横浜みなとみらいホールで行われる「FAOテレフードチャリティーコンサート2006『大地の詩』シルクロードの風」に出演(尺八:藤原道山 コントラバス:前田芳彰 パーカッション:平子久江 琴:みやざきみえこ 賛助出演:タナーコミュニティー・アンサンブル)とのこと。「宣伝してくださいねー!」と光子さん。

田邊さんは以前音楽関係の仕事をされていたので、プロの歌手や演奏家から歌や演奏のプレゼントも。友人にも音楽をやっている方が多く、バラエティに富んだレパートリーで祝福。フラダンスやタップダンスもまじり、音楽祭のような華やかさ、にぎやかさ。「音楽は、システムではなく、好きという気持ちで広めていくべき」と田邊さんは挨拶で語っていたけれど、音楽が好きでたまらないという皆さんの気持ちが伝わってきて、とても楽しかった。わたしが叩けるものといえばパソコンぐらいだけど、好きだから書くんだという気持ちを大切にしたいなあと思った。

気がつくとパーティは四時間に及び、もう帰らなくちゃの時間。シンデレラが魔法使いのおばあさんに言い含められたにも関わらず十二時の鐘を聞いてしまったように、楽しいパーティは時間を忘れさせる。たまと二人で初めての留守番をしたダンナは、大泣きされて焦りながら粉ミルクを調合して寝かしつけてくれていた。感謝。還暦のときにはわたしから薔薇を贈ろう。生クリームたっぷりケーキのせいか、心が弾んだせいか、今夜はびっくりするほど母乳がよく出た。そういえば、乳牛に音楽を聴かせている牧場があったっけ。

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