2005年06月20日(月)  『子ぎつねヘレン』ロケ見学3日目

脚本家というのは忙しい人が多いので、「現場で書く」という状況でなければ、たいていは2、3日で帰るらしい。やることもないのに海外旅行並みに一週間以上滞在するわたしは珍しいケースのようだけど、「17日から25日の間のどこかでお邪魔できたらうれしいです」とプロデューサーに伝えたら、その期間中ずっと滞在できるように飛行機と宿を押さえていただいたので、ありがたく甘えさせてもらうことにした。

毎朝8時にロケバスに乗り込み、午前中の撮影を見て、お昼を食べ、午後の撮影を見る。知床観光に足をのばすわけでもなく、撮影がある限りは現場を見るつもり。「毎日見てて飽きませんか」と聞かれるけれど、同じ瞬間はひとつとしてないし、そのひとつひとつを全部見たいと思ってしまう。母親になった友人が「自分の子どもは毎日見てても飽きない」と言った気持ちに似ているかも。毎日違うといえば、ロケ弁当も楽しみ。今日は冷やし中華と、網走婦人会さんより差し入れの三平汁と煮物(美味!)。食後には、獣医監修の荒井久夫先生が「ぜひ皆さんに食べていただきたい」と大量注文してくれた幸栄堂菓子舗のシュークリーム。クリームが濃厚な北海道の味に感激。

今日は獣医・矢島幸次役の大沢たかおさんとはじめてお話しする。ひとつひとつの作品に真剣に取り組まれ、役を自分のものにする役者魂を感じる。矢島役は大動物獣医の仕事着といい、父親という設定といい、子どもや動物に振り回される役柄といい、今までにない顔をいくつも見られそうで、一観客としても楽しみ。

午後は太一役の深澤嵐君と子ぎつねのスチール撮影を見学。居合わせた観光客が子ぎつねに目を留め、「キャーかわいい!」と大騒ぎ。「今井さん、ヘレン、当たるんじゃないですかー」「きつねは引きがあるねー」と宣伝担当嬢とわたしもはしゃいでしまう。

2004年06月20日(日)  日本一おしゃべりな幼なじみのヨシカのこと
1998年06月20日(土)  カンヌ98 1日目 はじめてのカンヌ広告祭へ 

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