■宮崎あおいちゃんの2005年のカレンダーを撮った韓国のカメラマン、Youngho KWONさんは、韓国映画のスチールの数々を手がけている売れっ子。「写真はもちろん人間的にも本当にステキな方なんで、日本に来たらぜひ紹介したい」とあおいちゃんのマネージャーの小山さん(人をつなぐ名人)が言っていたのだが、その言葉通り、来日中の彼を囲む会に声をかけてくれた。集ったのは8人。カレンダーロケのコーディネイトをしたBlessworld(東京とソウルを結ぶCMプロダクション&モデルエージェンシー)のYoo(柳)さん。KWONさんと兄弟のような親しいおつきあいをしている東京在住の新婚アートディレクター、JAMIEさんとYONGさん(5か月前から日本語習得のために来日。「明日、日本語学校の試験ですー。どうしようー」と言っていた)。アロマセラピーにも詳しいヘアメイクの立野正さん(とってもノリのいい人)。ちょっぴり大人っぽくなったあおいちゃんと小山さん、そしてわたし。撮影の同窓会にお邪魔していいのでしょうかと最初は遠慮がちだったのだけど、みなさんのあたたかさに甘え、いつの間にか昔からの友人面して楽しんでしまった。■競技用マウンテンバイクに乗るというKWONさんは若くて爽やかでにこやか、大物カメラマンというよりは親しみやすい兄ちゃんという印象。「ぼくはハンディカム」とうっとり顔でヨン様の物まねをするちゃめっけも。撮影現場はきっといい雰囲気だったのだろうと想像する。カレンダーの写真を見て、「ロケ地は韓国?」と聞いてしまったのだけど、実際はソウル組と東京組が長崎で落ち合ったそう。日本ではないような独特の空気感は、異国情緒漂う町と韓国の才能のコラボレーションが為せる業なのだろうか。奥行きのあるライティングがヨーロッパっぽいなあと思ったら、フランスでアシスタントカメラマン修行をしたそう。でも、「ボンソワ」と話しかけてもしばらく反応なし。「ほんとにフランスにいたの?」と一同に突っ込まれて、「ぼくがついたカメラマンはイギリス人だったんだー!」。たしかに英語は堪能で、ヨーロッパなまりがあった。■日本語と英語と韓国語が飛び交うテーブルは終始にぎやかで、ときどき笑いがはじけた。今年のはじめに「韓国語を勉強しよう!」と張り切って買ったチョンマルブックがグリーンのハングルバージョン(日本語を学ぶハングルユーザー向け)だったために出鼻をくじかれたわたしにとっては、生の韓国語に触れるまたとないチャンス。「そうそう」と相槌打つときは「グッチグッチ」と言うんだけど、「シャネルシャネル」って間違っちゃいそうだなあとか、「かっこいい」の「マシッソヨー」と「おいしい」の「マジッソヨー」は似ているとか、「チュセヨ」は「ください(please)」で、「ポヨ チュセヨ」だと「見せてください」になるとか、膝を打ちながら生きた表現を習得。韓国語で「おでこ」は「イマ」、「歯」は「イ」と言うので、「チェ イルムン イマイ」と言いながらおでこと歯を指して自己紹介すると受けるよとのこと。試してみたい。映画の韓国ロケ帰りのあおいちゃんは、「大丈夫」の「ゲンチャナヨー」や「かわいい」の「フィヨー(これはかなり微妙な発音)」をいい感じで使いこなしていた。ラジオドラマの関西弁も自然だったし、耳がいいのかも。「イジメ」は日本から輸入されて韓国語になっている(「ワンタ」ともいう)とか、「吉祥寺の白木屋の韓国冷麺は本格的」とか、「目上の人の前で酒を飲むときは顔をそむける」とか、興味深い話もたくさん聞けた。韓国では急に集まることを「ポンゲ」と言い、漢字で「雷」と書くのだそう。「今度はソウルポンゲだ!」などと盛り上がる。韓国が「お隣さん」に感じられた今夜はとってもキッポヨー(うれしい)。