■満足に魚をさばけないので普段は切り身専門なのだが、このところわが家は「まるごと魚」づいている。しかもデカい。第一弾は全長30cmほどのオオマイという魚が届いた。 「タラに似た味で、焼いて、マヨネーズと醤油と七味のタレで食べるとおいしいです」という手紙の通りに食べてみた。「マヨネーズのために生まれてきたような魚だ」とダンナがうまいこと言った。第二弾は全長70cmはあろうかという新巻鮭。冷凍庫に入る大きさに切り分けるのがひと苦労。包丁についた身をなめると、塩が効いて、ごはんが欲しくなった。二つの魚は北海道からの贈り物。大阪の『まねき猫ホスピタル』の院長、石井万寿美さんと札幌のスーパードクターSこと斎藤聡氏が共同運営するホームページ『ほろ酔いまねき猫』の開設3周年記念プレゼント企画に応募したところ、当選。Dr.Sからクール便で賞品が送られてきたのだが、まさか二度おいしい目に遭えるとは思わなかった。第三弾が来たらどうしよう、もう冷凍庫に入らない……と心配してたら、さすがにそれはなかった。■斎藤氏とはお会いしたことがないが、プロフィールによると、「カメやヘビの手術、ウニや魚にも麻酔をかけるスーパードクター」で、「獣医師8名看護士7名を率いて、全ての病気と闘う北海のヒグマ野郎」とのこと。英語とフランス語と北海道弁を操り、海外を飛び回ることも多い様子。「ご興味があれば」とイラクを訪ねたときに撮った画像を送ってくださったが、命へのあたたかいまなざしと、戦争へのやりきれなさが伝わってくる写真だった。