2002年06月28日(金)  シンデレラが出会った魔女の靴

週末、『パコダテ人』追っかけの旅に出られることになったので、渋谷の大黒屋へ飛んで行き、新幹線のチケットを買う。「金曜日の西武は9時までやってる!」と思い出し、その足でLOFTへ行くと、TODD OLDHAMを発見。ここの服は好きなのに、表参道のビブレにあった大きいお店がなくなって(ビブレもなくなった)、どこで買えるんだろうと思ってたら、こんなとこにあった。黒いパフスリーブのシャツがセールになっていたので買う。裾が長めで、腰の辺りを紐で絞れるのがポイント。

続いて、靴を求めて、西武地下へ。フロア全体が靴売場になっていて、壮観。その中を「わたしに合う一足」を求めて、女性達が彷徨っている。ボヘミアンシンデレラ状態。20分近く歩き回って、かがんだり起き上がったりしていたら、頭がくらくらしてきて、アウシュビッツで見た光景を思い出してしまう。くじらの水槽のような大きなガラスケースに詰められた靴や義足のこと。革の匂いに酔ったのか、熱気にむせたのか。モノがたくさんありすぎて、怖くなったのか。

気を取り直し、「間もなく閉店いたします」のアナウンスにもひるまず、試し履きを繰り返す。ANNA SUIの淡いオレンジの地のバレエシューズに一目惚れ。甲の部分に赤い色鉛筆のタッチで女の子の顔のイラスト。でも、ちょっとキツい。他の靴も、なかなかサイズが合わない。サイズは小さいくせに幅が広い、困った足だ。閉店アナウンスに急かされ、人がどんどんいなくなる。

今日はここまでか、と思ったそのとき、目の前に真っ赤な靴があった。「魔女の靴!」が第一印象。足を滑らせてみると、吸いつくように、ぴったり。歩いてみると、軽い軽い。諦めずに探し回った甲斐があった。シンデレラではなく魔女を待っていた赤い靴、お買い上げ。

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