■いったい世界にはいくつ映画祭があるのだろう。はじめて脚本が映画化され、いざ映画祭に出しましょうと調べだしたら、おそろしい数があることに気づく。日本国内だけでも何十とあり、どの国もそれぞれの映画祭をやっている。子ども向け、コメディー、ホラー、同性愛モノなど特定のジャンルをうたったものもある。ビデオプランニングでの宣伝作戦会議のあと、膨大な資料をめくりながら「どの映画祭がパコダテ人に合っているか」を検討。開催時期が合わず、出したいけれどもエントリーが間に合わないものもある。はじめての子を見せびらかしたい親の気持ちと同じく、世界中の一人でも多くの人に見てもらいたいと思ってしまうが、映画祭に出品するにはお金もかかるし、プロデューサーいわく「出しても意味のない映画祭」もあるのだとか。出すからには作品の評価を高め、買い手がつくきっかけにしたいという製作サイドの意向もあるのだろう。それにしても、どの映画祭も「招待作品は監督、プロデューサー、主演俳優の旅費・滞在費を負担します」とあり、脚本家は呼ばれないらしい。通訳として連れてってくれないかなあ。