■小さい本(文庫本)以外ほとんど買わないが、白地に黒字で大きく書かれたタイトルにひかれて、坂本龍一編集の『非戦
非戦』を買う。裏表紙は『NO WAR』。英題は『War is not the answer』。「テロ以前に何があったのかが報道されていない」「報復は暴力の悪循環を生むだけ」「亡くなった息子は、仕返しを望まない」「アメリカもアフガンも命の重さは同じ」「無計画に自然を破壊し国土を荒らす環境テロは許されるのか」…。全部読むころには、9/11以来もやもやしていたことが、少しは整理されてくるだろうか。それとも余計に混乱するのだろうか。わたしが自分の非力を嘆いている間に坂本龍一はアンソロジーを編み、世界に問いを投げかけた。言葉にも、何かできることがあるのかもしれない。