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$loop
自分探求とは、傍目でみれば滑稽なことなんだけど、探し求めて突き詰めたその果ての表現方法のひとつに、小説は位置づけられていると思う。 そして自分の弱点を寄せ集めて出来上がる感性こそ芸術に繋がる気がしてならない。
創作とはそんな自分の内面を人にさらす作業であり、その勇気が自信に変わった時、強さの意味を知るのではないだろうか。己を知る人ほど強い人間はいない。
小説を軸に例にしてみたのだけど、強さとは何かを考えた。 究極を言えば弱さを許容できることだと私は思うのだ。
人間とはある地点で容易く壊れてしまう軟弱な生き物だけど、そう簡単には死んでしまわないしぶとい生命力も持ち合わせている。 ぎりぎりの時に、青息吐息に消えかねない命の炎をどこまで燃やし続けられるか。その瞬間、人の持つ強靭さがわかる。どんなにぶざまであっても、情けなくとも、生命力の続く限り人は生きなければならなくて、生きる意志を持って歩んでいる。
たとえ思う通りにいかないと嘆き、はかどらない人生の路で地団駄を踏み、追い越されていく友を見送っては、側に寄り添う理解者を突き放し生きたのだとしても。 悲観すらよりつかない自分の全てを、素直に受け入れられて同化できたなら、きっと魂は強くあるだろう。
信じられるために出会うのではなく、信じるために今はある。想いは成就するためにそこにあるのだから。 人の存在は限りなく儚い。しかし限りなく尊い可能性と出会いに満ちあふれている。
弱さに惑わされ、なおたくましく生きようともがく人に、時に私は自分の奇異ぶりは棚にあげてエールを贈りたい気持ちが沸き起こる。
半分は自分に言い聞かせるように。 そのままでいい。ただ受け入れさえすればいいと念じて。遠い幸を祈った。
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フィル/ フロム・ジ・イノセント・ラブレター
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