FILL-MIND [フィルマインド]心情記 

   
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2004年01月10日(土)  ■ひたむき■

先日、朝のニュースで食玩のおまけフィギアで成長し、その巧みな技術を買われて英国美術品のミニチュアづくりのオファーがきた社長のインタビューがあった。
彼の成功の軌跡とは、何をおいても一生懸命に作ってみてはじめてものづくりは生まれるものだと語っていた。とにかく 思いついたものをつくってみなければ何もはじまらないと、とことん挑戦し続けその信念を持続させてきた結果 が評価に結びついたという。

採算性とか将来性とか組織性とか、事なかれサラリーマンがとってつけるビジネスかぶれな理屈に冒される時、人の根底にあるはずのひたむきさは失われ、衰退は始まっていくのだろう。
今や、遊びや家庭よりも仕事を優先させるような思想は影を潜め、器用に要領よく全てを手に入れる生き方というべきか、もしくはスローライフがもてはやされる時代になった。決してそれを否定はしない。人のあるべき姿には私はいつも迷いっぱなしだから。
でも、最もな理想論など投げ打ってでもそこにある課題にぶつかっていかなければ、何も始まらないという思想に共感するところは多い。そのひたむきさに人として生まれてきた意味や、自分という人間の所属する場所での意味をみつけられるのだと考える気持ちが自分を支えている部分は大きい。

ただ、揺らぐ自分が何なのか、今私は今この場所が本当に私の生きるフィールドなのかという疑問にぶつかったまま時は過ぎゆくばかりでもある。
あるいは、そうやって人は迷いながら年を重ねて、いつか足跡を振り返って人生を知るものなのかもしれないけれど。






 
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