総天然色色眼鏡

2005年11月05日(土) 社会の裏

先日親戚が集まる機会があり,ちょっと改まった服を着た.
気を抜いたつもりはなかったが,スカートの後ろファスナーが半開だと妹が指摘してくれた.
「裏社会の窓」と命名する.

さて以下は本当の社会の裏側のお話.

先日私が所属するサークルの発表会があり,夜は打ち上げがあった.
このサークルには,大学入学以来の付き合いになる友人がいる.
地方紙の記者をしている彼は,何かと地元の裏事情にも詳しい.
というか,嫌でも詳しくなる.
(ワルイ人にも顔を知られてしまったため「夜道が怖い」とのこと)
今年は彼にとって“選挙違反の年”だったらしい.
平成の大合併やら何やらで,2005年度は選挙が多ければ違反も多く,かなり振り回されたと聞いた.
春からほとんど休み無しで,サークル活動の時間はなんとか捻り出していたようだ.

で,具体的に違反ってどんなこと?と問うたところ,選挙ボランティアへの“お手当て”が多いという.
やはりゼニカネですか.
その受け渡し方法は,例えば・・・
夜中に玄関口に長靴を出しておき,その中へ忍そっとばせたり
(サンタクロースか)
夜食のおむすびの中へ具として入れたり.
古典的といえば古典的.
おむすび戦法なんて,まんま「越後屋とお代官様」的発想である.
しかし,そうしてお金をつぎ込んだ相手の口から違反行為が漏れてしまうのだから世知辛い.

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そんな新聞記者の話を聴いた後に読んだので
『クライマーズ・ハイ』(横山秀夫)
はしみじみとしてしまった.
報道とは何か?
全国紙と地方紙それぞれの役割とは何か?
(あるいは大企業と中小企業,と置き換えられるかもしれない)
組織で働くとは,部下を持つとはどういうことか?
・・・等の多くのテーマを鋭い言葉で問う小説.
そんな重い部分はさておいて,カッコイイ男たちのせめぎ合いを描いたエンターティメントとしても読める.
(主人公の後輩,硬派な佐山と生真面目な神沢が私のイチオシである)

この本を読んだ次の日からは,お父さんに優しくなれる・・・かもしれない.

(12月3日追記)
↑の友人と『クライマーズ・ハイ』の話をした.
小説のモデルとなった新聞社は,実際にかなり人間関係が難しいところだと言っていた.
あんな時代劇のような権力構造が実際の物だとは.


















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