日々のつぶやき...文月水里

 

 

書き途中なのですが。 - 2005年02月10日(木)

■ サイトの方、12万ヒットありがとうございますー。
今日も原稿書いていたのですが…… 終わりにした後、ふと何か12万ヒット記念のでも書くかと思い、ちまちまと書いてみたり。
でも、さすがに終わらなかったです…… 0時過ぎてたし、眠くて頭働かない……;;
もうちょっとお待ち下さいませ。
かなりお遊び入ってます。って言うか遊び以外の何物でもなく…… はっきり言ってただの妄想。
以下、今まで書けた分だけちょっと先行UPしちゃいます(笑)意味無く反転とかで。
書き上がってから読みたい方は、もう少しお待ち下さいませ。
あ、あと本当にお遊び入りまくりですので…… 笑って許せる方のみ、読んでやって下さいませ。

↓反転

「――――それにより、神聖ローマ皇帝ハインリヒ4世は、教皇より破門を言い渡されたのだ。だが、教会の権力が強まっていたこの時代において、皇帝が『破門』されるということは皇帝本人の危機であると同時に彼の持つ支配権の危機とも言える。それにより、皇帝が教皇に許しを請うという事件が発生した。それこそが、まさに教皇の権力が皇帝に勝ったことの何よりの証明であり……」
「………………」
 延々と続く、遙か昔の出来事を説く声。
 教科書を机に立てたまま、ククールは、ぼんやりと窓の外を眺めていた。
 暮れかけた陽射しの中で淡い輝きを放つ、銀色の髪。その髪は腰に届くほど長く、漆黒のリボンでひとつに束ねている。少し着崩れた紺色のブレザーに、チェック模様のズボン。緩めたネクタイの結び目を、白い指で手持ちぶさたに弄ぶ。
 校舎は、セピア色に包まれていた。窓の外の景色を塗り替えていく夕陽。グラウンドからは生徒たちの声が響き、放課後のチャイムが廊下を物悲しく流れていく。
 青い目をそっと伏せ、ククールは小さく息をついた。
 どこか遠くで聞こえる、楽しそうな笑い声。そんな雑音にも、気まぐれに耳をすませてみたりする。
「その事件が『カノッサの屈辱』だ。そして、この時代こそ教皇権の絶頂期で……」
「………………」
「……ククール」
 自分の名に、ハッと我に返る。
 窓から目を戻して、ククールは声の主を見上げた。
「あ、はい。マルチェロ先生」
「……今、私が何と言っていたのか。復唱してみたまえ」
「え、あ、その……」
 思わず、口ごもってしまう。ククールは、素直に頭を下げた。
「……あの、すみません。聞いてませんでした」
「ほぅ」
 ピクッと僅かに動く、黒い眉。
 腰に手を当て、彼は高く踵を鳴らした。ナイフのように鋭い緑色の眼。縁なしの眼鏡をくいと押し上げ、世界史教師は厳しくククールを睨め付ける。
 すらりとした黒のスーツ。その上着は机の上に置かれ、今は白のワイシャツ姿だ。かっちりと首元まで絞めたストライプのネクタイ。見ていると、何だか息苦しくなって来る。
 そんな、兄の姿を―――― ククールは、上目に見上げた。
 夕陽に染まった、放課後の教室。持ち主のいない机達が淋しげに影を落とし、時計の音だけが変わらぬ時を刻み続けている。
 パンと教科書を閉じて、マルチェロは空いた手を机に突く。
 迫ってきた兄の姿に、ククールはピクッと肩を揺らした。それでも、上目にその緑色を見上げる。
「ククール。この私が、お前の為にわざわざ補習をしてやっているというのにだ。何だね、お前のその態度は」
「……その」
「どうしても落第したいというのなら、止めはしない。だが、私の担当科目で落第などしようものなら…… 来年どうなるか、わかっているのだろうな」
「そんなつもり、ねーけどさ……」
 ぼそぼそと、ククールは呟いた。
 尚も上から見据えてくる、鋭い兄の眼差し。耐えきれなくなって、つい目を逸らしてしまう。
「……あのさ、兄貴――――」
「先生と呼べ」
 低い声が、言葉を遮った。
「………先生」
「何だね」
「…………………」
 ごくん。
 出かけそうになった言葉を、喉元で飲み下す。
 自分の考えが甘かったことを、ククールは痛感した。二人きりになれば、何とかなるかと思っていたのに―――― やっぱり、立ちはだかる壁は厚く、大きい。
「……いえ。何でもないです」
 首を横に振って、ククールは教科書で顔を隠した。
 真剣に、教科書を読んでいるフリをする。皇帝と教皇のどちらが偉いだの、そんな下らない事を訴える文字。読む気もしなくて、記号のようにただぼんやりと眺める。
 そんな事、本当は全部わかっていた。
 出来事も、人の名前も、年号も。本当は、わかっていたけど………
「……………」
 ふと。教科書の向こうに感じる気配。
 視界に長い指が飛び込んできたかと思うと、刹那、ひょいっと教科書が取り上げられた。
「あっ」
「……ククール」
 一気に晴れた目の前で、じっと此方を見下ろしている視線。
 教科書を机に伏せ、兄は自らの顔に手を伸ばした。すっと取り上げられる、縁なしの眼鏡。素のままの緑の眼が、真っ直ぐにククールを見つめる。
「お前は…… 何か、私に話したいことでもあるのか?」



■ ここでタイムアップ…… 何か、連載物の「まて次号」みたいな引きなんですけど……
何故か自分で書いてても、そういう続きが気になる!って感じの所で力尽きてしまうことが多かったり。何でしょう。読者の気持ちで書いてる?(笑)
明日も原稿がんばりますー。



...



 

 

 

 

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