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朝、7時半少し手前、という時間だったろうか?1本の電話が自宅にかかってきたのは。 私はもう起きないといけない時間だというのに寝ていて、隣室の母が私を呼ぶ声で目が覚めた。 「何だ、一体?」と訝しげに思う私をよそに、母は「いいから来なさい」と繰り返す。 しぶしぶと向かう私。我が家には一階のリビングと2階の母と妹の寝室に電話機がある。 誰からの電話なんだ?と思った私に驚愕の事実が告げられた。 ……私の免許証を拾った人からの電話だと。えぇっ!?と思いながらも電話を替わる。 相手は中年くらいの男性っぽい感じ。朝の犬の散歩中に、駅前で拾ったのだという。 そんな場所で落とした心当たりは全っ然なかったのだけど、確認のために、 「赤い定期入れですよね?」と聞くと、「えぇそうです」と。やっぱり私のに間違いないらしい。 その人はそのまま交番に届けようと思って行ったのだけど、あいにく不在で、 仕方なく持ち帰って、わざわざ調べて電話をしてくれたらしい。 家の場所を説明してもらったら、さほどうちから遠くはなかった。 うちは6丁目だけどその人は1丁目で、自転車で10分かけずに行ける場所。 「今から来てもらえるならしばらく家の前に出てますが」と言われたけど、 9時から図書館でバイトなんで、もうすぐ家を出なければいけないんで、 また夕方に伺いたいんですが、と言ったら、「じゃあその前に電話して下さい」と言われ、 番号を聞き取り……でもメモが手近になくて、6桁を繰り返し頭に叩き込んだ。 母がメモ用紙じゃなくて、湿布の袋にそれを聞いてメモってた。
電話で、「免許証を落としたのに随分とのんびりしてますね」と言われたけれど、 寝起きだったし、落としたことに全く気付いてなかったし、であまり実感がなかった。 けれど、母は大激怒。「何やっとんの!(怒)」と。でも一体いつ落としたのかなぁ。 大体、私は基本的に免許証を持ち歩いてはいない。平日には運転しないし、 身分証明でも使うようなことは滅多にないし、何より落としたら困ると思って。 でも、この前の土曜に、持ち出したんだった。その時は多少は気が動転してた所為か 思い出せなかったけど、ボーダフォンに行ってプラン変更しようとした時に、 もしかして提示を求められるんじゃないかと思って、抽斗から出したのだった。 結局提示を求められたのは母だけで済んだのだけど。土曜は駅には行かなかったから、 日月火の3日間のいずれかの間に落としたらしい。いつどこでかはわからないけど。
ただ、そんな所で落としたとは思ってなかったけど、見当たらないことには薄々気付いてた。 鞄の奥の方にでも入り込んでるか、車の中にでも置き忘れた?と思ってて、 深刻には捉えてなかったのが迂闊だった……。母には何も言ってなかった。 言ったが最後、部屋中引っくり返して見つかるまで大捜索、をするのは目に見えてたけれど、 今は時間が惜しくて。……というのは今回一切母には告げずにおいた。 言ったって「何で黙っとったの!」余計に罵倒されるだけだから。 朝から一気に気が滅入りつつ、それでもバイトに出かけた。
バイトに行く途中、いつものように母校の中学の横を通りがかったら、 「おはようございまーす」と校門前で並んで挨拶してる生徒たちを見かけた。 「あぁ」、と思い至った。今日は挨拶運動の日なのか、と。 思い返せば6年半前、私も同じことをやっていたのだった。議員の職務として。 今は議員は名前が変わったようなことを弟か妹から以前聞いた気もしたけれど。 学級委員はクラスのまとめ役だったけれど、議員はクラスと生徒会とのパイプ役。 でも、私は自ら希望して議員になったわけじゃなかった。その時の本命は学級委員だったけど、 希望者が複数いて、結果、私は落選したのだった。で、希望者がいなかった議員に回された、と。 その、そもそもの学級委員に立候補したきっかけを思い出して……また気が滅入った。 正確に言うなら、その後そのクラスで起こった諸々の出来事に関して、か。 あの時のことは、何がどうなっていたのかという全貌については今も知らない。 ただ、自分が悩んでることを、親にも先生にも友人にも(というか、私の友人は 一体誰なのかがわからなくなってもいたのだけど)言えなかった。 自分の存在意義を学校に見出せなくなった私は、でも皆勤を貫き、高校へと進学した。 その3年後、謎の一部は解け、一部については後日当時の担任に会った時に告白した。 謎の一部が解けた時に、薄々疑ってはいたけれど、やはりそういうからくりがあったのか、 ということを知って失望し、以後自分の中でその元凶を切り捨てることにしたのだった。 忘れかけてた部分を久しぶりに思い出して……でも何もこんな日でなくてもいいのに、と思った。
今日は一・二限の両方が休講になったんで、久しぶりにバイトを9時からにしてもらったのだった。 今日も蔵書点検の続きではあったんだけど……また発見してしまった。切り取られた本。 今度は派手に100ページほどをまとめてばっさり。前回とはジャンルが違うし、 切り方も違ったからおそらくは別人。つまりそういうことをする人が複数いるということになる。 掛長のところに持ってったら、廃棄して購入し直すしかない、とのこと。 まだボロくなってる本でもないのに、こんなふうに人為的に駄目にされてしまうなんて。 今日はどうも厄日か、と思い始めたのはこの頃だったのかどうか。
バイトが終わって、携帯をチェックしたら、母からバイト終了の5分前にメールが。 「バイトが終わり次第帰って来るように。」……わざわざご丁寧に。 でも、どうしてもの用事があって、委員会室に10分ばかり寄った。 今日のCMでのアンケート回収。ちょこっと事情をその場にいた人に話して出てきた。
そして帰ってきてから、免許証を拾って頂いたNさん宅に電話。したら。 朝の人ではなく、奥さんかお嫁さんか?という感じの人が出て、今から伺っても大丈夫、 との言葉を頂き、じゃあ10分くらいでお邪魔しますので、と言って切ったら。 母が「何やっとんの!(怒)」を再び。は?と思ったら、「自分の名を先に名乗るんじゃなくて、 相手の名を尋ねんといかんでしょ!」と頭ごなしに。え、そんなこと言われても。 母曰く、「まず相手の名を尋ねて、心の準備をしてもらうん」だそうだけど、 でも私にしたら、まずかけてきた方から名乗らないと、「一体誰よ?」と受け手が思うと思う。 というわけで、バイトで電話がけする時はまず店の名前を言ってから、 「○○様のお宅でしょうか?」と尋ねてる(別にマニュアルがあるわけではないけど)。 でも、前に「まずは自分から名乗ること」って何かの本で読んだような気もするんだけど。 母は頭っかた私が間違ってる、と決めかかってた。むー。
まぁそれでも、母と二人で出かけた。一応それっぽい場所に来たけど、候補地が2つ。 片方は違って、もう片方は……表札が見当たらない。すぐ向かいの個人の電気屋さんに入って、 確認して正解だということがわかり、チャイムを押した。そしたら、朝の電話の主が。 おじさんとおじいさんの中間くらい(どっちとも言い得るし、どっちとも言い得ないような)。 わざわざ電話をしてくれただけあって、気さくな人だった。交番が開いてなくて、 散歩から帰ってきた後、電話帳で探してくれたとのこと。私は免許証のパスケースには、 他に何も入れてなかったから、わかるのは名前と顔と本籍と現住所。 ちなみに本籍は養老。Nさんはそこに知り合いがいるらしくて、ちょっとした話になった。 私と母で繰り返しお礼を言ったけど、「当然のことをしたまでです」と。おぉ。 それでも、感謝の気持ちに、ということで、母が買ってきたケーキの詰め合わせを渡して、 重ね重ねお礼を言って、退出してきた。ふぅ。
そして、今日の夕食は……吉野家の牛丼(持ち帰り)。今日は母が妹の高校の保護者会に車で行って、 その帰り道にあったお店に寄ってきたらしい。ということは、某人のバイト先の図書館まで、 母はもう道がわかったってことなのか。へぇ〜。私にゃ覚えるの無理だろうけど(^^ゞ それは置いといて。私は昼にフレ南で牛玉丼を食べてきたのだった。 他の食べてもいいよ、と母が言ったけど、こうなりゃヤケさ、ってことで、 牛丼に玉子入れて(昼は温泉玉子だったけど今度は生)を食べたのでした。
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