ねろえび日記
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伊藤若冲生誕300年記念シンポジウム 若冲デザインの先進性 というのに行ってきました。 京都の産業界は昨年の琳派に続いて今年は若冲でなんとかしようと目論んでます。
新しくなった京都会館(今はロームシアター京都という)に初めて入った。
パネリストの一人、辻惟雄先生がご欠席で、しょんぼり。楽しみ半減。 狩野先生が「辻先生を早く人間国宝に」と言ってたのがウケた。既に業界では天然記念物に指定されているらしいけど。
狩野先生の講演はちょっと難しめ。あんまりデザインに関係なかった。狩野先生、売茶翁と絡めるの好きだよね。 綺麗な絵が描けたのは高級な絵具を使っていたから、すなわち金の力と言い切った。あと(再発見とか生まれるのが早すぎたとかいう風潮もあるけど)生きてる頃から人気もんだった、と。どちらも知っていることだけど、改めて断言してくれると気持ちいい。
Google Art & Cultureのコーナーは、無料のシンポジウムだしこういう宣伝を聞かされるのはしゃーないな、と。これって「画像」を楽しむシステムであって「作品」を楽しむことではないよなあと私は思う。伝統工芸の記録はいいことだね。 解説してるグーグルの人がちょっとアホでおもしろかった。「自負する」を自分らは美術のことには疎い検索エンジン屋と自負しておりますんで的な使い方したり、スーラの「グランドジャット島の日曜日」をグランドジャケットって言ったり。「XLの上着を売ってる島かい!」と心の中で突っ込んでおいた。
パネルディスカッション。 辻先生の代理の岡田さんが辻先生の写真(主に後頭部)を見せてくれました。和んだ。 漆作品の制作行程なんかはおもしろかったんだけど、完成した作品がコレか……というもの悲しさ。物凄くテマヒマカネがかかってるんだろうけど。 先細りの伝統工芸の話などがありーの、若冲みたいなキラーコンテンツをなんとか産業(金儲け←コレ大事)に結び付けてなんとかしたいという気持ちがヒシヒシと伝わってきた。 とはいえ、締めのお言葉は「若冲以外も見ろ」
若冲好きだけど、他にも好きな絵はいっぱいあるしなあ。 ただ、私にとっては思い出深い画家だしなあ。特別感はある。
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