ねろえび日記
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2006年12月02日(土)  フキコシ・ソロ・アクト・ライブ『XVIII』

フキコシ・ソロ・アクト・ライブ『XVIII』
〜バシュ!シュバ!・バシュチャッ!・スタ・スタ・スタ...COMEDY〜
2006年12月1日 シアター・ドラマシティ 6列目下手ブロック 
終演後のプロモーションも含めて2時間弱

タイトル長いな。意味わかんねーし。


さて、「巷説百物語 孤者異(こわい)」の山岡百介さん(粟根まことに激似)のあまりのチャーミングさに吹越満にハマり、その後映像で観たソロアクトのすんばらしさに目から鱗がぽろぽろ落下、いつかナマでソロアクトを観るのが人生の目標だったふえきのりです、こんにちは。

フキコシを観て死ね。いや、来年も観る気満々だけど。
軽やかで、観終わった自分もほんのちょびっとだけ軽くなった気がするよ、精神は確実に軽やかになった。

その割には、意外とモエはなかったのよね、その点では粟根まこととは異なってて結構落ち着いてました。
隣席の女性は、横にいても目がハートなのがわかるし、両手を胸の前で組んでたし、グッズ*はもれなく購入、2泊3日でお嫁にいきたい的な方でしたが、自分はそういう人種ではないことがわかった。

客層は、この隣席さんとか「最近はドラマが始まってすぐ死んじゃう役ばっかり」と連れ(not ファン)に説明してる娘さんとか、そう、会場は女の人が多くて、意外だと思いましたよ、男ウケすると思っていたから。あと、カップルが結構多かったな。

そうそう、これは書いておかなくては。
脚が綺麗だった。
ハーフ丈のパンツで裸足だったのでガン見してしまったが、ふくらはぎに適度な筋肉がついていて色白で体毛が薄く、足首が締まっている。粟根さんの脚に似てるぅ。

* 物販はTシャツ、ストラップ、DVDなど。私は何も買ってない。DVDはすでにネットでお安く購入済だし。


で、感想。

もうね、フキコシ、天才。

いや、そんな安易な評価じゃいかんな。

ある意味天才。

コレでよし。
ほんのちょっとだけ貶めた感じにするといい。

軽妙洒脱。
はいはい。

俳優としてはドラマが始まってあまりにすぐに死んじゃうし、芸人というにはあまりにオシャレすぎるし、アーティストとしては、軽すぎる(ホメてます)、もとい、軽やかすぎる。

奇妙奇天烈なアイディアを、高い身体能力と話術を駆使し、映像と合体させて、目の前に繰り広げる世界は、こんなの他に見たことないとしか言い様がない。
確かにあははと気軽に笑えるんだけど、お笑いとは言い難い。何か奥深いというか、発想の独自性に気持ちのいい驚きを憶える。
下ネタも多いけど、官能ではなく知性に訴えるエロスですな。


以下は、文章で書いても面白さは伝わらないと思いつつ、自分のための覚え書。忘れてしまったこともいっぱいあって抜けが多いけど。

・オープニング
照明もついてないし、客電も落ちてないのに、すぅーっとさりげなく舞台に現れたフキコシ。グレーのハイネックシャツと黒い七分丈くらいのパンツ(以降ボトムはそのままでトップスのみ数回着替えあり)

2台の白いスクリーン(身長よりもやや大きい縦横サイズで衝立型)を一人で移動して準備する。プロジェクターも自分で動かして調整してた。

うろうろと客席降りもあり。
観客の女性一人がスクリーンの片方を持ち上げてお手伝い。この人のためだけにお礼のライブをしますと紙パレット(油絵用の紙パレと同じ仕様、それよりやや大きい)にお絵描き芸、ペリッとめくってプレゼント。何もお手伝いしてない最前列さんにもハイ(隣席さん、明らかにうらやましいオーラが出てました)

オープニングロール、映像と生の動きが見事にリンクしていて物凄く凝っている。音楽もカッコイイ。スクリーンに映った映像のフキコシがフレームアウトする姿に続いてスクリーンの後ろからご本人登場(光一さんが2回のソロコンでLEDビジョンを使ってやってたのと同じ趣向)


ここからはお客さんに見せるライブ、だそうです。

・逆パントマイム
パントマイマー“ヨネヤマパパオ”(わかりやすいネーミング)によるパントマイム。
普通のパントマイムは、そこにないモノがさもあるかのように動くが、コレはそこにあるものが存在しないかのように動くパフォーマンス。普通のマイムのサンプルにロープ、壁などをちらりと披露、フツーに上手い。

本編は、教壇の上のパイプ椅子がないつもりの中学教師、ベッドがないつもりで海辺で戯れるカップルの男、通りかかる様々な人々と会話する警官と茶箪笥。動きと台詞が見事すぎて爆笑。

最後は、客席に降りてきて「……っていうふうに、これからドラマシティで本番だなあ……」という意味の台詞を吐いたのち、コギト・エルゴ・スムや“森で木が倒れる時その音を聴いている者がいなければ音は存在しない”を連想させる(←私が勝手に)人間の存在のあやふやさを示す哲学的なお言葉(正確に憶えてないのよ)で観客をケムに巻いて終わり。


・スタンダップコメディアン
皮肉なタイトルに相応しく、舞台の床に寝転んでスタンダップコメディアンを演じる。垂直と水平の置換。隣のスクリーンにその様子を真上から撮影した映像が映る。初めはあらかじめ撮影しておいたVTRかと思っていたが、噛んでるところまで同じなのでリアルタイム映像だと気がついた(うすらぼんやりでごめん)
よくこんなこと思いつくなあ。
【追記】
DVDで見たら、映像はやはり事前に用意していたものだろうと思い直した。ライブで噛んでも映像ではそこまで細かい口の動きはわからないし、第一俯瞰撮影用のカメラが設置されてなかったもの。ホントにアホだな、自分。

・四兄弟(勝手に名前をつけた。1人○役)
飲食店のカウンターに集う四人兄弟。黒いフレームの眼鏡、白いフレームの眼鏡、2つの同じ山高帽、4つのアイテムを交換しあって4人を演じわける。位置を移動する時のすべるような動きが滑らか。
巧みだ〜、見ていて爽快感がある。最終的には、イチロー、ジロー、サブロー、シロー、オヤジ、テンインの6人が合体した。


・矢印、十字矢印
スクリーンに、水平方向の矢印(→か←)とその右端と左端に何か言葉が映る。矢印の前を移動しつつ変化を見せる。ベタなところでは「人間←猿」みたいなの。コレはアイディアとしてはありきたりだけど動きが巧みだった。他に「運転手←客」とか、あー、面白かったのに憶えてない。
1本矢印の進化系として縦横に交差した矢印の先端に4つの言葉が書いてあるネタもあり。こちらも流れが見事。


・白から始まる物語
スケッチブックに穴をあけて顔だけ出して、周囲の紙に絵を描いて話を進める芸。父と母とアキバに遊びにいった男の子の一家の話。


・当て字
英タイトルが「substituted character」だったかな。ミョーにオサレで胡散臭い雰囲気を醸し出していた。
スクリーンに、本来とは別の漢字を当てた言葉が次々と映し出され、それを説明する。
このコーナーは凄まじい下ネタだった。

「節句好」は年中行事が大好きな男とその妻タカコの話。鯉のぼりを上げながら、お雛様を並べながら、短冊をつるしながら、ナニがナニだと思わせるんだもん、可笑しすぎ、変態。
その夫婦に危機が訪れ最後は仲直りして「キス(貴子)」でまとめる趣向も憎いなと。

田舎のバーで、マスターと煮物料理を注文する客とのやりとりが面白かった「燻煮」「女菜煮」「男菜煮」

「抱痴猥婦」とか実物が出てきて、あげくに説明するまでもなく漢字そのまんまだと言ってのけるし。
あと「例腐」とか、ホント、シモしかねえな。
でも、イヤらしいこと考えてるアナタがイヤらしいんでしょ、みたいな確信犯的なスタンスがキュート。   


・エンディング
またまた茶箪笥やオープニングより大きいパレットが出てきた。
クレジット映像の出し方もオシャレ。


・ボツネタコーナー
ここからは今日のチケット代に含まれていませんと断わりつつボツネタ披露。いつか日の目を見るかも……らしいが、けっこう面白かった。

当て字コーナーの煮物料理を本来のアクセントで大声で連呼していた、ははは。これって、本編だけで終わると、フキコシってオサレ、ハイセンス、知的と思われたままなのが照れくさくて(それはそれで恥ずかしいことだろうから)小洒落たイメージをブチ壊すためにかなあとも思ったんだけど(深読み)、もしかしたら、単に「テツー、こちらのお客さん、ゴーヤで(以下略)」と叫びたかっただけなのかもね。ただのスケベかヤンチャですね。


最後に12/3に同会場で行なわれるパフォーマンス、フィリップ・ドゥクフレの「ソロ」(声の吹き替えをなさってるとのこと)の宣伝、自身のDVDの販促をして、終わり。「ソロ」はちょっと観てみたいけど、う〜ん、無理だな。


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