ねろえび日記
目次へ過去へ未来へ


2006年07月29日(土)  ゆれる

ゆれる
原案・脚本・監督:西川美和
出演:オダギリジョー、香川照之、伊武雅刀、真木よう子、木村祐一、蟹江敬三、ピエール瀧、田口トモロヲ 他
2006 日本
於:京都シネマ

紹介:オダギリジョー(猛)と香川照之(稔)が兄弟です。蟹江敬三と伊武雅刀も兄弟なのよ。


京都シネマの客入れの方法はキライだ。
前売券を買っていても番号券に交換しなくてはならない。それは、まあいいとしよう。
が、番号券=座席指定かというとまた違って、単に入場の順番(2〜5人ずつ呼ばれる)なのだ。
中で自由席。
だから番号券をもらってからも着席までの拘束時間が長い。

アート系の作品を上映しているから許されるとでも思っているのか、プロのサービス精神が欠如したシロウトくさい客あしらいがこの他の点にも見受けられる。
ヒマな時はいいかもしれないけど、今日の私が入った回は満員。満員だとこの方法はキツイ。
なるべく行かないようにしているが、ここでしか観られない作品があるからな〜。


さてさて、そんな京都シネマだが、悔しいけど「ゆれる」はよかったです。
凄い映画だった。
見応えあり。
息づまる演技。てか、づまりずぎ。ふぅー。
たぶん、真実はどうだったのか(稔が殺したのか否か)とか、ラストはどうなったのか(稔は猛を受け入れたのか)は、作品的にはどっちでもいいんだろうな(そうなのか)
それまでの兄と弟や周囲の人々の葛藤とか心情の移り変わりが肝要なのだろう。

オダギリくんも香川照之サンも凄い演技だった(って、アホみたいな言い方だけど)
蟹江敬三と伊武雅刀の兄弟の確執もなかなかのモンでした。
蟹江サン、好きなんで嬉しかった。私の中では梶原善ちゃんに並んでチャーミングなおじさま。
彼が裁判で机から落っこちるシーンはほとんど唯一の笑いだった気がする。

ロケ地、綺麗だった。

映像的にも唸らされるシーンが沢山あった。
倒れた徳利から稔のズボンにポタポタ落ちている酒、面会室のガラスに映り込む相手役。きめ細かすぎて意味ありげすぎて、これ以上やると息苦しいくらい。

ユージン・スミスの「楽園への道」ばりにドラマチックな幼い早川兄弟の後ろ姿。
稔が洗濯物を畳むシーンも印象的だったけど、お父さんが新聞紙とか日用品を干しているショットでボケを表わしているのも衝撃的だった。

ただ、ラスト「七年後」のシーンが、ちょっと……。
母の残した昔の8ミリ映像の中の仲のよかった自分と兄を見て、猛が心変わりして出所する稔を大慌てで迎えに行くくだりは、イマイチ納得いかなかった。七年も経ってるのに今さらそんなことで……。


じゃ、そろそろオダギリくんの話をしてもよろしいかしら。
もうね、めっちゃカッコよかった。私にとっては「メゾン・ド・ヒミコ」のオダギリくんと双璧だな。
役はヤな奴なんだけどオダギリくんはカッコイイ。
ベッドシーンで「舌出せよ」は反則だ(脚本にないのに本番直前に、しかもオダギリくんの耳元で、それを指示した監督は、職権乱用だと思いますっ)

自分は、ジョニー・デップと堂本剛が似ていると思ったことがない。
(「薄荷キャンディー」の歌番組出演時のコントなアイメイクがジャック・スパロウのメイクにかぶっていたのは認める)

同じく、オダギリジョーと堂本剛が似ているとも思ったことがない。
(ただ、3人とも私が好きな男なので広い意味で「同族」かもしれない)

でも、この映画のオダギリくんは剛さんに似ていたのだ。
最初は、髪型(赤メッシュの入れ方とか)や胡散臭いデカいグラサンとか下ろした前髪の隙間から覗く繊細かつ強靱な眼とか、そんなビジュアル面のせいかと思っていたが、もっと根源的な「匂い」とか「空気」が似てると実感したのでした。



ところで、京都シネマのロビーのチラシを見てビックリしたこと。
「アタゴオルは猫の森」のアニメ映画化ですと!
まだやってたんだ……。
30年くらい前「ガロ」で読んで大ファンになって、作者直筆のファンレターの返事を持っていることが自慢だった。




マイ☆ボス マイ☆ヒーロー
楽しいわ〜。
バカのバカだった真喜男がはつ恋のバカになってしまった。
長瀬くんのせつない演技もちゃんとせつなく成立しているところに感心。
聖くんもカワイイわ〜。

一瞬だけど、香椎由宇ちゃんの頭に斧が刺さったメガネメイドのコスプレに大ウケ。
後ろで抱き合ってビビってる桜なんとかのカップルも笑えた。

テーマ曲も好き。実は初めて聴いた時から一目、じゃなくて一耳(?)惚れでした。


小劇場系の演劇人が一瞬出るだけのことで内輪ウケしてるドラマとはエライ違いだ。
↑コレ鼻につきます。
初回のチラシのパロディは芸があるから笑えたけど。


目次へ過去へ未来へ
のり |MAIL