去年の今日私は冨士山の頂上で朝を迎えた。これはかなり前から友といつか冨士山に登りたい!というコトを言って、去年実現した。寒さと喜びが上手く体の中で解け合って全身が震えたコトを覚えている。太陽の昇る瞬間は命の躍動を感じていた。生きている。それを只、教えてくれた。目下に見える雲は吸い寄せられくらいの白だった。震えたのだ。確かに私の躰は震え、不思議な感情に身を包まれていた。あのとき私は確かに息をし、目を開き、すべてを感じつつ存在していた。