march forward.
りりかの独り言。

2003年04月08日(火) 誰が一番変わった?

土砂降りの夕方。

「今家につきました」

ってメールが来た。

あたしは、これから家に帰ろうと思ってたところ。

「今日は早いね」

って返したら、折り返し電話が来た。




「お疲れ。日曜日、休みだったら行こうと思ってるんだけど、りりかどうなってるんだっけ?」

「あたし、朝から夜まで仕事だわ」

「そっかー・・・仕事終わってから会うって無理?」

「だって、月曜は仕事なんでしょ?数時間しか会えないんじゃない?」

「でも、りりかは月曜休みだったよね?」

「あ・・・ク、クラス会だから休みなんだよ」

「そうだったんだー、初耳」

「だから、朝早いし・・・日曜はやめておこうよ」

「そしたら、次会うのは、りりかが俺んちに来る日だね」

「・・・だね」




月曜、子供たちと会う予定。

学校が開校記念日らしい。

平日じゃなきゃ、混むよね、って話しになって。

あたしは、休みを取ってあった。

あいつは、昔からあたしの仕事を把握してて。

いつ次が休み、とか、分かってる。




たぶん、朝から元だんな様が迎えに来るだろうと思う。

あいつは明け方帰ると思うから、鉢合わせはないとは思う。

けど、なんとなく。

なんとなくだけど、会いたくないわけじゃないけど・・・。

会い辛い。





つい「クラス会」なんて言ってしまったけど。

かなり、苦しい嘘だと、自分でも思うけど。

ついちゃったものは、仕方ないと思った。




子供たちに久しぶりに会う前日に。

あいつと一緒にいるのも、おかしな気がした。

前の、ライラ預かったときのような。

元だんな様の怒りに触れる事をしたくなかった。

別に、怒ったりしないかもしれないんだけど。




半年以上ぶりに、子供たち3人と会えるんだから。

せっかく、ここまで来たのに。

それを、やっぱり壊したくない。

壊すもとになりそうな事を、したくない。




そんな、気持ちだった。









あのとき。

あたしは、あいつを選んで、子供を諦めて。

あいつだけの手を掴んで、信じて行こうと決めたのに。

こんなに簡単に、嘘をついて。

素直に話せば、分かってくれるかもしれない事なのに。

あたしは、言えないまま、こうして、嘘をついてしまう。




あいつはいつだって優しいし。

いつだって、あたしを一番に考えてくれている。

たぶん、あいつはこう言うとき、嘘なんか付かないで。

ちゃんと、あたしに説明してくれるんだと思う。

あたしが納得するまで、話してくれるんだと思う。

そう言う、人。

1年以上前から、ずっとそう言う人。




何も、あいつ自身変わってないのに。

あたしは、たった半年で・・・。

もしかしたら、この数週間でかな。




変わってしまったと、思う。





生活感が出てくると、好きだと言う気持ちが変わるからとか。

相手が変わるから、だとか。

そんな風に考えてたけど。



あたし自身が、一番変わってしまっている。



もしかしたら。

いつだって、何より先に、あたしが変わってしまっているのかもしれない。


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