あたしは、君に頼っていただけで。
そばにいない彼の、代わりにしようと思っていただけで。
本当に、最低だって思っているけど。
でも、やっぱり彼以外の人は見えないから。
本当に、ごめんなさい。
昼間、メールした。
遠距離同士、仲良くなった友達に。
遠距離になっている彼女とね。
あたしの気の強さが似ているんだって。
わがままなとことか、けど弱虫なとことか。
凄く、似ているんだって。
だから、彼は。
遠距離で寂しい思いさせちゃっている、自分の彼女に。
あたしを重ねちゃったんだなぁって思った。
会えない、離れている彼女も。
あたしがするみたいに。
笑ってたと思ったら、泣いたり。
平気だよ!って言ったそばから、寂しいって言ったり。
自分が見えない場所で。
しているのかなぁって。
重ねてしまったみたいで。
だからね。
それは、あたしに対する気持ちじゃなくて。
会えない彼女に対して。
してあげたいって気持ちなんだよって。
言ってあげたいって言う、君の気持ちなんだよって。
あたしは、言った。
好かれて。
嫌な気持ちになる人って、まずいないと思う。
あたしだって、正直浮かれたし。
もう三十路間近なのに。
まだ、あたしを好きって言ってくれる人がいるって言うことに。
ものすごく、浮かれてたし。
でも。
浮かれていたけど。
常に、やっぱり一番はあいつだったから。
一番なあいつを、嫌な気分にさせるのも、嫌だったから。
ちゃんと、言えたよ。
彼から、返事のメールが来た。
「俺も、寂しかったのかもしれませんね。寂しい気持ちを、りりかさんで埋めようって利用してたんだと思います。ごめんなさいは、お互い様ですね。また何かあったら相談させてください!遠距離仲間として。もちろん、りりかさんも、相談してくださいよー。のろけも聞いちゃうし!」
笑顔の絵文字が並んでた。
ふらふら、しない。
そう言うの、繰り返してたら、だめだよ。
ちゃんとしなきゃ。
だめだよ、あたし。
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