夜。
昔からの友達と、カラオケに行った。
この友達のお子さんも、あたしの子供たちと仲よしだった。
うちの子供たちより、ちょっと下の1年生。
その、お子さんも一緒に来て。
「らいらは?○○(長女の名前)は?○○(次女の名前)は?」
って、聞かれるたびに、なんて答えていいのか分からなくて・・・。
1年生の子に分かるような言葉なんか、全くみつからないし。
「パパと一緒にいるの」
「お留守番してるんだ?うちのパパも今日は一人でお留守番」
お留守番とは・・・違うんだけど・・・。
「うーん、今ね、おじいちゃんのおうちで暮らしているのね」
「そうなんだー。遠いの?」
「そうだねぇ。電車で2時間くらい掛かるかなぁ。2時間って分かる?」
「まだ時計の勉強分からないの」
「そか・・・、そうね、遠いよ。遠い所に住んでいるんだ」
「なら、転校したんだ?」
「うん、そうなの」
「私のクラスにも転校生がきたんだよー」
そこから、違う話になったので、あたしはちょっとホッとした。
久しぶりに小さい子とたくさん会話した気がした。
帰るとき、その子が言ったんだ。
「また、会えるよね?」
「誰に?」
「ライラたちに」
あたし、何も言えなかったよ。
友達が、あたしの変わりに。
「うん、きっと会えるよー」
って言ってくれた。
それはきっとね。
あたしに向けて、だね。
ありがとね。
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