元旦以来、3日ぶりに会った。
あたしの仕事が終わった後。
あたしたちは毎月、あたしの勤務表を見ながら会う予定を立てたりするんだけど。
今月はたくさん仕事が入ってて。
そしてあたしが休みだったりしても、あいつがテストだったりで。
なかなか二人の予定がかぶらない。
「俺、テストでも終わった後とかに会ったり出来るよ?」
「やだよ、テストの勉強とかもあるでしょう?」
「平気平気」
「平気じゃない!」
離れて暮らすことに、大きな不安がある。
だけど。
仕方ないって諦めている、あたしがいる。
「もし。もしあたしが全く独身で。もちろんバツイチとかじゃなくて、だったらどうしてた?」
「何がどうしてた?」
「こうやって実家に帰る事になって。どうしてた?」
「あー。りりかがここに残らなきゃいけない理由もなかったら、て事?」
「うん」
「結婚してもらうかなぁ。それで連れて行く」
「あたしが嫌だって言ったら?」
「それでも説得して連れて行く」
「そか・・・」
それって、我慢させているんだよね。
本当は、一緒に行きたいのに。
あたしが子供たちと今以上に離れるの、嫌だって言うから。
我慢してくれているんだね・・・。
「なんでそんな事聞くの?」
「なんとなく」
「いつか、でいいよ。いつか来れる時になったら、来てくれたらいいよ。その前に俺が我慢出来なくなって、迎えに来ちゃったらごめんね。その可能性は強そうだなぁ」
「うん・・・」
「寂しい?」
「寂しいよ」
「頑張ろうね」
「うん・・・。寂しさが爆発しちゃったらどうしよう」
「そしたら、爆発する寸前に言ってよ。会いに来るから。それで、消すようにするから」
「でも、仕事とかで疲れて来れなくなったりするんじゃない?」
「俺、若いから!」
「何それ、嫌味?」
「そう聞こえちゃったー?気にしないで」
「気にするよー」
「でも・・・。ごめんね」
「え?」
「そばにいてあげられなくて。俺がここにいたら、そんな不安なかったのにね・・・」
ここにいたら。
あいつがここにいたら。
きっと、不安はなかったのに。
そうだよ、ここにいてくれたらよかったのに。
なんて、わがままな考えが浮かんでくる。
離れても平気とか。
自分たちは強い絆で結ばれているとか。
そんな風に思ったりしたけど。
もともと前向きじゃないあたしは。
不安で不安で、仕方なくなってしまう。
不安に潰されそうになる。
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