仕事中からうきうきしてた。
もう、早く終わらせて、今日は早く帰っていいですか?とわがままいっちゃうくらい。
夕飯のメニューは何にしよう?
あいつのリクエストのから揚げにしてー。
買い物も行かなきゃ。
いつも以上にハイテンションなあたし。
同僚の主婦友達も「まったく・・・顔がにやけてるよ」なんて、からかう。
仕事を終え、家族の夕飯を作って、すぐでかける。
彼の家に行く前に夕飯の買い物とケーキを買う。
ドキドキした。
久しぶりに会える事で。
「今から向かいます」
て、メールしたら、
「掃除も完璧。早くきてください。門限に遅刻したら、父親みたいに怒ります!でも、安全運転で」
て、返って来た。
駐車場に車を止めると、あいつが待っててくれた。
荷物を持ってくれて、二人であいつの部屋に向かう。
「今日の仕事は疲れました?」
「ううん。いつもより楽だったようなくらい」
「よかった。疲れてたら、悪いもん」
玄関を開けて、あいつの部屋の香りがした。
何の香りか分からないけど。
あたしが最初に来たときから、その香りは変わらない。
でも、最近、その香りに慣れたのか、余り意識していなかったけど。
今日は久しぶりに来たから、凄くその香りを感じた。
「ただいま」
「お帰りなさい」
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