すごく、すごく、うきうきしてた。 朝から、どきどきしてた。 夜もゆっくり眠れなくて、何度も起きちゃって、まだこんな時間だ、なんて。 そしたら、6時半にあいつからメールが来て、嬉しくてドキドキして4時に目が覚めちゃいましたよって。笑っちゃった。一緒なんだもん、あたしと。あたしは「なにやってるのよ、運転手が。だめだよ、ちゃんと寝なきゃー」とか大人ぶったりして。
今日は4人でディズニーシーに行く。 この4人、32才27才22才21才という、年齢の四人で、つきあっているのが一番上と一番下の二人と、真ん中の二人なんだと言うんだから、変な組み合わせだ。 21歳の女の子は、本当に女の子!!って言う感じで。かわいい。 実は、あいつがこの女の子のことをいいなーって思っていると聞いて、あたしは協力してあげるよって言って、あたしとあいつのメール関係が始まったんだ。 言わばキューピット?なのか? いいなー、かわいいなぁって思っただけですよとか、最初は話してたなぁ。いや、それはきっと恋だよ、好きなんだよとか、あたしが突っ込んだりして。 それから、好きとかないじゃないです、好きな人ならいますからって言われたんだなぁ。それが、あたしのことだったんだよなぁ。
4人であいつの車の中でわいわい遠足気分で。 こういったほうが早いんじゃない?スピード出しすぎだよ!とか言いあったりして。 どんどん近づく夢と魔法の国が、あたしを現実逃避させた。しかも知り合いに会う確立はとてつもなく少ない。
あたしは今独身で、ただ単にこいつのことが好きで付き合っている、純粋なカップルだって。
お昼前について、マップ見ながら4人でどうやって行こうか、こう行く?とかわいわいやりながら、乗り物に乗ったりして昼ごはん食べたりして。 なんだか、凄く楽しい! こんなに笑ったり、走ったり、久しぶりだーって。
「今日はいっぱい歩いても疲れたとか、言わないんですね」 「ここは夢と魔法の国だから、疲れなんかでないんだよ」 「確かにね。そんなあなたも新鮮なんですけどね。面白いです、さっきからころころ表情が変わって」
なんだか子供扱いされまくっているなぁと思ったけど、ここではあたしは明らかに子供に戻っている。 普段の生活の、がんばっているあたしを解放している気分。
仕事の出来るあたし、家事をこなすあたし、育児をこなすあたし、だんなに尽くすあたし。 そんなあたしから現実逃避して、今は夢と魔法のおかげで子供みたいな気分に慣れた。
夜のショーは、凄く綺麗だった。 あいつは「すげー」とか言いながら感動してた。 よかった。あいつもこういうのに感動してくれる人で。 こういうのに興味なさげな人だったら、やっぱり嫌だなぁ。あたしは、やっぱり同じものに感動して同じものに泣いたり笑ったり出来る人がいい。 じゃなきゃ、悲しいし寂しいし。 もちろん、違うもので、感動して話し合ってそういう感動もあるんだねって認め合う関係もありなんだろうけど。 あたし的にはそれって悲しいなぁ。分かり合えないじゃん? だから、今この瞬間、同じものに感動してくれているあいつのことが、凄く好きなんだって思えるんだ。 単純かも知れないんだけどね。
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