PARANOID DIARY 海野 | |||
日本の夏、姑獲鳥の夏 / 2005年08月20日(土) |
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先日、高校時代からの友達と一緒にようやく「姑獲鳥の夏」を見てきました。実はその日が結構最終日だったっぽくて、ギリギリだ。 なんだかいたるところで評判が悪かった上に、私よりも先に見てきたバイトの後輩が「30点です」と言っていたのであまり期待せずに行ったんですが、そのせいか、結構面白かったです。 といってもその「面白い」がどこにかかるのかなーと考えると、ストーリーが面白い、流れが面白い、といった本質よりも、「原作を読んでるときにはこう想像していた画面が、こういう風に映像化されるんだ」ということに面白さを感じたので、原作未見の方がこれを見てどう思うかはさっぱりわかりません。初っ端から京極のうんちくが始まるし…。原作を読んでいる人間からするとあれだけのうんちくで終わったのが奇跡みたいな短さだったんですが。 そもそも姑獲鳥っていうのはトリック的に映像にし難い作品なのですが、どうやら京極堂シリーズはシリーズ化する予定らしく(姑獲鳥の興行成績次第とは思いますが)そうでなければ「魍魎の匣」なんかが映像化しやすいんだろうけど、登場人物の紹介とか時間軸を考えると姑獲鳥から始めざるを得ないわけで…。 ということで、原作を読んでる人には結構面白い作品でした。監督が江戸川乱歩作品を映像化した方だったので、そいういう雰囲気がすごく出てる。全体的にレトロ、というか古臭い、というか。なんか舞台みたいな演出が多いです。あと個人的には黒い背景の中、姑獲鳥(みたいな妖怪)が動くところがすごくしょぼくってグッドです。後ろの客は笑ってたけどな! あれがいいのに! なんか80年代のサスペンスぽくって。 でもあまり原作に思い入れがありすぎる人もダメかもしれません。榎×京とか木場×榎とか…そういう方面の人には! 個人的には阿部ちゃん大好きなんですが、やっぱり榎木津とはちがうんだよなぁ。カッコいいんだけど! 私は京極では結構王道カプ好きです。でも榎さんは受けが好きっす。 できたら魍魎の映画を見たいので、続き作って欲しいものです。原作もようやく読み直す気になりました。 |
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