悲しいことに、うちで飼っているウサギが死にました。
庭に墓穴を掘って埋葬する際、一番仲の良かったらんちょきを呼び、ウサギが墓穴に入っているのを見せました。「死」という事実をを認識させようと思ったからです。
らんちょきは死後硬直して動かなくなったウサギの身体に鼻を寄せ、匂いを嗅ぎ、そこにウサギがいることを確認しました。が、不思議そうな顔をします。 「どうしてウサちゃんはここで寝てるの?」という感じです。 ウサギの身体を花で覆いながら、「ウサちゃんは死んだんだよ。お別れなんだよ。」と言ってあげましたが、犬なので言葉の意味は分かりません。
土をかけ出すと、らんちょきが困ったような顔でこちらを見ます。 「どうしてウサちゃんに土かけちゃうの?」と言っている感じです。
墓穴の上に身体を乗り出して、土をかけるのを邪魔します。 「ダメだよ。」と墓の上から離れさせ、急いで土を盛り終えました。 が、らんちょきが盛った土を掘ろうとします。 「ダメだよ。」と離れさせ、掘ったところを埋めても、また掘ります。 そのやりとりを何度か繰り返すと、やっとあきらめたのか、土が盛られ、石が乗せられた墓の横に座り込みました。
思えば、このウサギの死は、らんちょきにとって生まれて初めての親しい者の死でした。 らんちょきなりに、考えるところがあったのか。 ただ、悲しんでいたのか。 らんちょきはしばらく墓の横でじっと座っていました。
「死」は、やっぱり悲しいです。
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