2004年03月29日(月) |
何で今時アウシュビッツ? |
どんなに笛を吹けども、護憲もイラク派兵反対も盛り上がらない、朝日の断末魔のような歌。コメントする気にもなりません。
◆ 憲法の高き理念を説き終えし老判事今静かに茶を飲む (名古屋市 砂山鉄夫 島田修二選)
◆ そして誰もイラク派兵に反対を唱える人がいなくなるのか (山形市 黒沼智 島田修二選)
こんなのも。
◆ 侵略史に今は埋もれぬ誇らかに父が語りし陸軍記念日 (山形県 清野弘也 近藤芳美選)
※作者は侵略史観に憤慨しているとも、軍国主義を反省しているとも、これはどちらとも取れる歌ですね。うーん、こんなの選んだ朝日の意図が良く分からん。
かと思うと、アウシュビッツネタなんか登場して。
◆ 下着も脱がされ入りし身代わりの餓死室に讃美歌の声続きいたりと (岡山市 小林道夫 近藤芳美選)
◆ ガス室へ向かう人らへ行進曲弾きて拾いし命苛(さいな)む (アメリカ 中條喜美子 近藤芳美選)
※少し前にNHKで放送された「死の国の旋律〜アウシュビッツと音楽家達」という番組のネタ2首。1首目はアウシュビッツ収容所で一人の死刑囚の身代わりになって死んだコルベ神父についての歌。 内容を解説しないと分からない歌というのも何だかね・・・。それに、番組の内容をそのまま57577にしたんでしょうが、それじゃ歌にならないと思うんですが。作者本人の体験なら歌として訴える力もあるでしょうが、他人の体験じゃ、単なる作文と変わりませんよ。
イラク派兵反対も護憲もちっとも盛り上がらないので、何か別のおどろおどろしいグンクツの響きネタを・・・と思って、アウシュビッツの歌を持ってきたのですかね。
以下は日経歌壇から。
● アメリカがメチャクチャにしたのをなおすのは復興というより償いというべき (神戸市 松本憲治 高野公彦選)
※内容以前に・・・これって短歌と言えるものなのでしょうか?
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