今宵は宴(音響系やきそば)。  2003年07月16日(水)
03.06.20(Fri) yu-kidrug729
今宵は宴でした。酒と、焼きそばを頂きました。
そして、ノイズをしました。


断片的に思い出される記憶を書き留めて。

○生肉を包丁で切り分ける赤い服の女性。

○トウバンジャンと味塩胡椒をそばに振り掛ける。

○小エビは生では食べられません。


鉄道研究部のティッシュを借りて汗を拭いた。

○焼きそばにはソースを掛けるのが基本。

民族楽器の数々がうなる。ドンコドンコドドdンンドオンン


○そばが、からい。

○かき氷を作り続ける女性。

○ミルトンは濃縮5倍。もも・レモン・りんご味。

○トークの重低音を奏でるのは『美味しんぼ』の話題。
りょうぞう君を殺せ(←料理修行見習のくせに、煙草を吸うような輩。冬実さんが死にかけてるからって、そんなに苦悩すんなよ。なあ)

今の海原雄山サイボーグだ。


○新入生が、河合塾大阪校の出身だったので、全共闘世代の講師についての話が久々に出た。こわい古典の先生など。



俺は静かにそばを食った。キャベツを食った。ラララ。あついな。蚊が多いな。太鼓が俺達を呼んでいる。アフリカの大地が見えそうだ。

地平線!

お前は何故に、遠く彼方にしか無いのか? 



俺達は民族楽器をめいめい、手に取り始めた。そしておもむろに、それを鳴らし始めた。

ノイズがリアルタイムで生起する。





ドンガドンパンパパポンポンガポンポンンポンガ
カチカチカチカドチカチチカドチカドチドチドチ

ゴカァ


ダダダダダdンアダッダダダダンdナダナンンダナン
フィーーーンフィーーーーーーーンヒュンヒュンヒュン



俺は割り箸で空き缶7,8個を叩きに叩いた。カツカツカツカツツツカツカツカツカッッツカッッツ。ドカドカカッァカカ。ペットボトルを手に取って、床に叩きつけ、その力加減や角度を変えては、音の生成変化をつぶさに捉えた。



ああ。全ての雑音は一つとして、同じものは無い。
あらゆる物体同士の力の遣り取りが、ノイズとして、色彩化される。



雑多な、グシャ、とか、ゴカン、とか、文字化すれば全部同じだが、訴え掛ける音質、衝撃、伝わり方は全く違う。生き物や、人間の言葉のように、物体のノイズは千差万別だ。



そして、それらが同時多発的に、一斉に起きると、もはやそれは音楽だ。俺達は汗を流して全ての物体をぶつけ合った。回転中の扇風機に誰かが異物を差し込んだ。モーターの規則正しい駆動が、とてつもなく整然とした

「ヴィーーーーーン」

というノイズを奏でる。いびつな轟音のうねりにそれがきちんと透ってゆく。




ノイズは確かに生きている。

生物であり、意思疎通であり、物体の深遠だ。




今も、近所の駐車場でアホのヤンキーがロケット花火を、パンパン言わせている。それは全く
ノイズではない。
アホだ。意思疎通や、物体の宇宙性、不確定性を無視した、子供じみたエゴの結果として出た無神経・無精神な雑音は、全く生きてはいない。
生まれた瞬間から既に死骸だ。
俺はアホが嫌いだ。せめて価値ある音や衝撃を生み出せるに足る人間になりたいと願う。皆、また音を鳴らそう。
唯一無二の、絶対言語
へと向かえ。ビバ・ノイズ。


人間が一個の物質と化し、ただの物質が精神へ転化するという突発的で、見過ごされすぎる瞬間事故、それがノイズだ。おお。俺はこの手に何を持とうか。皆、また音を鳴らそう。いい夜だ。コア。





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