告白。ただ、どうしようもない、告白。

2003年04月26日(土) いち

当時私はアルバイトをしていました。
前日、日曜日のバイトのお昼休みに、近くのホームセンターでタンスを買いました。
自分で組み立てるタンス。

次の日の朝(月曜日、今日)、配達の方がタンスを運んでくださって、私の部屋にタンスの元になる木と釘が運び込まれました。
この日、バイトは午後0時から。
私はそれまでの時間、タンスを組み立てることにしました。

ボンドで引っ付けて。
カナヅチで叩いて。
どこか楽しい作業。
黙々とタンスを組み立てていると、居間から声が聞こえてきました。


母の声と、姉の声でした。


姉は何事か叫んでいて。
母は何事かを口にして止めようとしていて。

何故か二人は階段を上ってきました。

階段を上ったところ、私の部屋の前で、二人は何事か言い争っています。

ボンドをタンスに塗りつけながら、聞いていると。

姉が死ぬだの死なないだの叫んでいて。
母がそれを止めようとしているのか宥めていて。

死ぬだの死なないだの。
姉は自分で何度も言ってる。
訳の分からない興奮した言葉を羅列して、母を困らせてる。


黙って聞いていた。
黙々とタンスを組み立てていた。

ずっと続く二人の声。


うるさい。

うるさい。

うるさい。

うるさい。

うるさい。

うるさい。

…うるさい。


衝動的に立ち上がって扉を開けました。
そこには当然、母と姉の姿。
後ろには階段が見えて。

私は姉を、階段の方へ力一杯押しました。

「死ぬんやったら今すぐこっから飛び降りろ!」

そう叫んで力一杯押しました。

なのに。
なのに。

なのに姉は抵抗するの。

今、死ぬって言っていたよね?
なんで?
なんで?

壁に捕まって落ちないようにして、私に文句を言ってくる姉。
なんで?
なんで?

母も私に止めーや!と言って止めようとする。
なんで?
なんで?


手で押してもびくともしない姉。
今死ぬって言ってたのになんで!?
いらいらしていらいらしていらいらして、ふてぶてしく反論してくる姉に憎悪の念さえ抱いて。

「いいから落ちろ!!」

そう叫んで、私は姉を階段に向かって蹴り落としました。
瞬間、明確な殺意を持って、私は姉を階段へと蹴り落としました。



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深海 [MAIL]

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