独白2
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2006年08月04日(金) ゆきずり

フルネームで名前も知らない相手とやるってどうなんだろう
別に全くしらない初対面の人間て訳ではないけれども、何を考えているんだろうなあ
自分

誘われた時点というより、むしろ一介の客とお店の店員の時点で声かけられたらやっぱり目的はひとつなんだろうね
バカだなあ
少しでも人間的興味というものがあったとか
そういう話じゃないんだろうね
もうその時点で私はその人の中で人間ではなくて雌って事なんでしょう
私が男だったらよかったのにと思う瞬間ですが、男だったら声自体かけられないだろうとも思う

とりあえず流すように断ってはみても、徐々に仲良くなるとか
K永とかみたいな関係にするのはたぶん不可能なんだろうなあというのはなんとなく感じてましたが
誰に言い訳するわけでもなく自分に言い訳なのですが、私は少しでも恋愛要素を取り除こうと、そっちの話もしないようにしたんですよ
できるかぎりそういった話題も避けて
でも私がどんなに「そんなつもりなかったの」とかバカな女のような台詞をはいても、無駄だと思った
どれだけ私が考えている事がそういう、所謂男女の関係とは別な方向でいい関係を築いていけたらと思っていても、それを説明、理解をするためには時間がなさすぎる
流されて、あきらめて終わりだ

そもそも私が女の時点で、男に単純な興味を持って、何も考えずに話かけても誤解を受けるだけで、話も出来ずに人間扱いも受けないと思う
恋人同士、恋愛感情なんて人間同士じゃない
雄雌だと思う
本能に踊らされるのは別にいいと思うし、私だって欠陥品な体だけれども周期的にセックスしたいと思う事もあるわけだし
だからそれはいいんですけど
それを覆い隠すように、きれいごとを並べるのがいやなだけで
セックスは好きではないけど断固拒否すべき事でもない

要はきれいごとを並べてもやりたいだけなんでしょうが、さっさと言えよとか
思うわけです
私は要求がはっきりしないのがとてもいやで
何がしたいのかはっきりとしてほしいだけなのです
中途半端に恋人とか、要は本能を綺麗な言葉で飾り立てているだけの関係とか、そういうのは元々私には無理なのです

大体海外行くのにいまさら話しかけてきたところで、どうしようもないんだから初めからストレートに話せばいいのになあと思う
まあ一般的にはそれはタブーなんでしょうがね
夜の住人はそういうことが出来るのかな
だったら私は夜の住人かなあ
まあそんな器じゃないでしょうが

夜の新宿はものすごい久しぶりで、わざわざ誰かと朝までいたとかって何年ぶりだ?
あー懐かしき学生時代だよな
恥ずかしい時代です
でもあの時は理性でもってホテル行きを断固拒否できていた
まあクラスの人と、もう会う事ないだろうと思われる人の違いでしょうが
感性がどんどん摩擦されて磨り減っていく
そこで青臭く断れるような事が出来ていた10代とは違うんだと思いながら、昔はこんなの嫌悪感でいっぱいだったのが見えない汚い泡の膜が張られてわからない
吐き気がしそうにいやだった事も生活のためにやっているとなれてくるんだなあとぼうっと思った

特別な事がなくなっていく
世界が平坦な灰色に凍っていく
けどそれは私が望んでしている事なんだから誰にも文句をいうようなことでもなければ誰にも私の世界が灰色な事に文句を言わせたくない
世界の平坦は心の安定と心自体がなくなることで、10代のころの繊細さとは対極に位置するものではあるけれども10代のころに望んだ世界の安定なわけです

そういう矛盾をなくすのは、世界が灰色にかわるほかに方法があるのだろうか?


とりあえずもう彼と会う事はないと思う
そもそも顔をそんなにはっきりと思い出せない
一生懸命考えてやっと思い出せる位だ

そのくらいでいい


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