目の前に私がいた。
無表情で、真っ白な私が、そこに、いた。
もう一人の私は自分だ。 感情がある。 何をすべきかが判る。 レゾンデートルが判る。 でも焦って、空廻って、ハムスターのオモチャのよう。
もう一人の私も自分だ。 感情がない。 何をすべきかが判らない。 レゾンデートルが判らない。 動けない。考えられない。未来などない。
逃げるわけじゃない、消えたい。
それをヒトは逃げる、と捕らえるのだろうか。
一番の逃げ道。 そこの行き方は簡単。いつでも看板が出ています。 いつでもあなたをお待ちしておりますよ。
「帰られないほど美味しいお茶を淹れて、待っています」
生きたい私と死にたい私が、対峙している。
真っ白な私がトリガーをひいた。 生きたい私は、バッタリと倒れた。
18歳から20歳までの記憶は、それでも現れなかった。 無駄なイジメられた記憶だけ。
クスリを飲むと別の白い私があらわれる。 それは『生きたい白い私』。 死という方向へいざなうことのないように。
私はしばらく、頭がオーバーヒートを起こした状態なようだ。 だから医者はムリヤリ『生きたい白い私』を生成しているかのよう。
まるでクスリは方向指示器だね。
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