嘆息の記録



つづき

2007年09月09日(日)

メリたちが住む場所は、瓦礫の山と木が有るところのちょうど真ん中あたり。
家と言うより雨をしのぐ場所といったほうがいいのかもしれない。
特に季節など意識したことは生まれてこの方無い。
すんでいるメリたちも季節とは何なのかがわかっていない。知識としてあっても知っているだけで実際の環境にはない。だから季節の移ろいを知ることは木の葉が散ったりすることをみて、ああ、何ヶ月たったのだ、などという時間的節目をただ感じるだけで別段深い感慨もない。
太陽の動きなどを見て感じるけれど、何時になっても同じで1年という概念はあるものの、どういう季節が来たからなどという計算ではない。
1年は12ヶ月で構成されていてその間隔を測りいまこのぐらいと推測をたてつつ生活するだけだ。だから、育てている草などの伸び具合などをみて判断することがほとんどであった。
メリはその時間の計り方があまり好きではなかった。住んでいる、拠点としているところの草よりも、何倍も木が有るのころのほうがあからさまにわかったしそこに居ることのほうが多かったのも確かだ。そしてその木たちを見ていると時間の移ろうことなどはわかりやすかった。

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