争いも平和もない、混沌だけが ...誰も知らない楽園を見た。 エデン
些細な争いが人をまた殺して行った、 さようならを言う前に。 僕らは今喧嘩している場合じゃない。それなのに。
死んだ月を君へ、 大丈夫だよもう誰も欲しがっていない。 君だけのお月様、 君が何よりも望んだ月。
星空を隠すほどの煙幕、 月を殺してしまったほどの銃弾、 それが戦争国家の罪まで隠していった。 戦争国家の主張した正義を何も知らずに受け入れた。
僕等は何をしているの? わからない、ただそれは間違っている。 正義なんかじゃない。支配だ。 子供の僕にはそれを知らせることもできなかった。
世界のまだ使えたはずの生きると言う権利券。 それを変換してロケットを作った。 言う暇もなかったさようならを、 月まで飛びしてやった。 「何億の孤独はきっと君たちを励まそうとする、 大丈夫一人じゃない。月は意外と遠くない。」
その頃別の場所じゃ、 始まったばかりの人生を鉛の雨が終わらしていった 傘では防げない 廃墟の上に残る 母の血液、愛の残り香
僕に力があれば、 みんなにあれば、 協力して争いなんてない楽園が出来るのに。 大人はわかっていない。 犠牲の積み木でつくった楽園なんてそれを知ったら 誰も欲しがるわけがない、 それを知らせるわけもない。
真実でも平和でもない。嘘っぱちの支配だ。
気が付けば周りのモノは小さくなって、 彼女は消えて影になって。 僕等が泣いて、何処かで誰かが笑う。 でも今は、僕らが笑って、何処かで誰かが泣く。
白い瓦礫に赤い血が垂れる。 平和の下に破壊が眠っている。 忘れちゃいけない。 ただ、それは被害者のみが語れることで、 僕は、もう・・・。
大人は子供に何を教えた? 喧嘩はいけない。 仲良く分けよう。 サボっちゃいけないよ。
子供は見ていたんだ。 喧嘩もするし、独占もする、そしてサボったりもする大人の実情を。 子供は知っていたんだ。
ハッと目を覚ませば線路の上で サイレンで僕は夢を現実に戻す。 幼き頃の楽園を信じて疑わなかった自分。 何も変えられないくせに、何かを変えたかった自分。 ああ、すべては過去の話。
真実の楽園を知るのは幼い君で。 偽者の楽園を作るのは大人の僕。 ああ、あの夢はどこへ行ったんだろうか。 ああ、こんな人生は望んじゃ居なかった。
社会の毒に汚染され、自分自身も毒となる。 社会を知らない いい意味での自分勝手の子供、 その子供だけの国を作れば、 本当の楽園を教えてくれるんじゃないだろうか。
朝を一つ迎えるたびに子供は期限を失っていく。 僕ができなかったことを幼い君に託してもそれはどこか違うのだろう。 本当の答えはもう毒に侵されてないんだ。
幼い君が大人になる一歩手前、社会を知る少し前 託して欲しい 「楽園を作る方法を」
|