琥珀色の時
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2002年04月19日(金) |
岩井志麻子「魔羅節」 |
仕事にでかける千吉は、髭剃りあとに化粧水のオイデルミンをつける。きつく褌を巻くと、最後の仕上げに、女の腰巻をつける。 この帯文だけで、読みたくなりましたね。 中身は…
乞食柱 魔羅節 きちがい日和 おめこ電球 金玉娘 支那艶情 淫売監獄 片輪車
一段と読みたくなるでしょう。このラインアップ。 きょうてい話がたくさんあります。冒頭の文は「魔羅節」の一章ですが、オイデルミンがいいですよね。 明治30年発売、資生堂の赤い化粧水です。語感もいいし、色目もドキドキするような赤ですね、今でも発売されてます。
千吉は日照り続きの村の雨乞いの時、ぶっとんだ村の男達に、犯されてしまいます。偶然にも雨が降るんですね。生け贄が功を奏したのか… そして、数年後また村に日照りが続きます、村の男が為したことは… ほんとにきょうてい話です。
表紙は装画、智内兄助です。横溝映画を思わすような、金襴の着物を着た童女、これもコワイ。
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