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2005年06月23日(木) 沖縄慰霊の日。

今週の札幌はなかなか気温の方も調子よくうなぎのぼりで、現在室温は29.2℃。
三線のCDなんかかけていると、ここがどこかよくわからなくなってくる。
その三線の故郷の沖縄、今日は慰霊の日だそうだ。

高校の時、政経の先生が終戦を沖縄で迎えた人で、気温が高く蒸し暑いある日の授業の最初に言っていたことを憶えている。
「こんな暑い日は(沖縄戦を)必ず思い出す」そうだ。
住宅地で、ぼんぼんと火が燃えさかっている家の中から、小さい声ながら「たすけて」と聞こえたので、足を見つけて引っ張ると、子どもを抱いたお母さんが焼け爛れて火の中から出て来たが、お母さんの方はもうすでに遅く、子どもだけは助かったように憶えているそうだ。

だから今考えてみても、何故その声が聞こえたのかが「不思議なんだよ」と先生は言っていた。
暑いさ中の授業時間でだらけていた私達も、思いもしなかったその話になんともいたたまれなくなって時間は過ぎていく。
先生はと言うと、窓の外の遠くを向いてしばらく黙っていたのだった。

今、こうして思い出して見ても、「語られる」戦争というものもとても意味深いことに気付く。

あの先生は今でもお元気でこの暑い日などには、お孫さんにこの話をしているのだろうか、とふと思う。



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izumi [HOMEPAGE]

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