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2004年04月16日(金) 余白の美。。

デパートに買い物に出かけたら、
催事場で今泉今右衛門展をやっていたので、覗いてきた。

入った最初に、1700年代の今右衛門が何点か展示されており、
その乳白色の肌合いやら、絵付けがなんともいい。
鍋島藩のために作り出された美しい皿の数々。
丸皿に、藍と朱のたっぷりとした組み紐がぐるりと囲んでいるだけの構図の皿が、
300年も昔のお皿なのに、今でも充分新鮮で、シンプルモダンな感じがする。

その頃は江戸時代の中期頃だろうから、
一体、そのお皿にはどんなお料理がのせられていたのだろう。
組み紐に取り囲まれてる中心は全くの余白で、
どんなお料理でも、美しく映えたに違いない。

今右衛門展を出たすぐ横に、先々代からの今右衛門と柿右衛門の作品が販売展示されていた。

柿右衛門の12代と13代そして現14代の作品を眺めていると、
それぞれの職人としての生き方というか、
芸術観のようなものの違いまでが見えてきて、かなり興味深い。

私は14代が好みで、色んなところで様々な作品を目にしているが、
線が、巧さを誇らず、余白が限りなく美しい。
作品の中で、彼の描く野の草花は、
少しでも風が吹くとゆらゆらとそよぎ、野の鳥は近寄ると気配を感じて飛び立ってしまいそうな、そんなこの一瞬のはかない存在を感じさせる。

それは、もしかしたら、なんのことはない、
だが多分、計算されているであろう余白に起因しているかもしれない。

自然から切り取られ描かれた命あるものに、
描かれた場所から動いたり、逃げる余地が残されているのは、
一つの救いではないだろうか。
彼の作品を見ると、ほっとすることがある。

そこに実は隠された舞台の次の幕が残されていて、
見入るものは、ふと、次の幕を垣間見るからなのかも知れない。


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izumi [HOMEPAGE]

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