TWILIGHT DIARY
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2003年11月07日(金) 私的初雪。。

深夜、一瞬だけ、ちらっと白いものが視線をよぎった。
その瞬間、頬の上で何か冷たいものが融けた感触がしたように思う。

多分、観測はされていない(旭川では初雪が観測された)とは思うが、
その冷たく融けたものはまぎれもなく初雪である。
道路を歩いている人々は、その瞬間、目を空に向け、
「あ。雪だ」と口々にささやいた。

平地での厳密な初雪の定義を知らないので、
どれくらい降るとそれは初雪と観測されるのかがわからないが、
確かにその時は皆、初雪と感じたと思う。

初雪の降る頃を振り返ると、少なからず、悲しい思い出が多い。
めぐり合わせだろうか。

祖父が亡くなったという電話の知らせを受けた翌朝、
暗い気持ちで玄関を出ると、川端康成じゃないが、
そこは紛れもなく何一つ曇りのない、真っ白な雪景色だった。

こちらの気持ちは暗く澱んで沈みきっているのに、
式に向かう為に乗り込んだ列車の窓の外は、
どこまでも続く美しい雪景色で、その純粋な白さが、
前の晩泣いた為に充血した目には眩しすぎて、なおさら悲しかった。

さて、今夜の私的な初雪は、そう悪い事もなく、
新調した革手袋の匂いと共に、結構、良い瞬間であった。


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izumi [HOMEPAGE]

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