TWILIGHT DIARY
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2002年05月12日(日) 春蝉。。

今日は曇天だが、雨も降らないようなので、
野草摘みに札幌近郊に出掛けた。

何年も行き慣れている落葉松林に着き、
車から降りると、「ケキョ。」と、鶯が一声鳴いた。

贅沢な林である。
ただで聴かせて貰っては、なんだか悪いような良い声である。
こちらが何か夕餉の足しにと、野草に目を凝らしている間も、
ずっと、彼は続けてさえずっている。

そんな時に、ウバユリの葉の上に、蝉を見つけた。

一瞬、昨年の亡骸か、とも思ったが、
ちゃんと羽は透明で、柄と姿もはっきりしており、
葉をそっと揺らすと、前足をちょっとだけ動かした。
正真正銘の今年の蝉だった。

笹竹、まだ開かずにいた土筆、独活を一本にこごみを摘んで、
帰りにもう一度だけ蝉に挨拶して、林を後にした。

気温の上がった時に出てきてしまったのだろうが、
この一週間の寿命のあいだにちゃんと落葉松に登り、
鳴くことは出来るのだろうか。

帰宅して調べてみたら、エゾハルゼミとある。
鳴声の種類は出ていなかった。
季節はやはり6月から7月だと云う。
彼は、少し気が早かったようである。


うまくいくと、彼は一番蝉になるかも知れない。無事を祈る。















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izumi [HOMEPAGE]

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