日向は気づいたが早いが
それを友達に話した。
気づいたって、だって、まだ付き合うとか
そういうんじゃなくて、
ただ、今まで擬似恋愛みたいに
別人格で送ってきてくれてたらぶメールは
自分だったんだなって。
アルを大事にしたいって思ってくれているのは
日向なんだって。
自覚したみたいなんだけど。
したら、したら、私の知らないところで
私の友人にその気持ちを打ち明けてたのだ。
なんか、いつでもびっくりな事をしてくれる人なのだ。
日向って。
順序良くその過程を話すと。
日向が私への気持ちに気づいたきっかけを
くれたのもその人の一言だった。
その人、「Ｋさん」としよう。女性です。
私とそのＫさんは結構仲がよくて
他の人たちとは違う付き合いの仕方をしている人。
だから、結果的にばれても
絶対悪いようにはならないって上での
確信犯だったんだけど。
で。
どーもＫさんはうちら同様に女の子に惚れてたのだ。
でも、当たり前だけど、そんなの言えない。
いきなり友達にあの子が好きだって。
それで切ないって。
なので、それを隠して、やるせない気持ちをメールしてきたんだけど。
Ｋさんはとっても分かりやすい人なので
それがあの子が好きになっちゃって
それが辛いんだなぁって分かる。
分かるけど、私は本人が言ってこない以上は
見て見ぬ振りして
気づいてない振りして
その子の話題に触れつつ、
でもその子の話題にしたのは偶然っぽく
まして惚れてるなんて思っていないかのような
メールをする。
でも日向は。
私はその気持ち分かるから
私には隠さなくていいよって
気持ちを内に篭めてないで
開放していいよってメールした。
私がいつも敵わないって思う日向の優しさ。
その人が出すＳＯＳを消極的な癒しではなくて
積極的な解消に導く。
その例として私のことを引き合いに出していて。
でも。
もちろん 誰か分かるような書き方はしていなくて
その人を大切にしたいっていう気持ちは
あるよね。みたいな。
Ｋさんを思っての文章だった。
でも偶然その時に書いた慰めの文章の内容が
私が書いたものとすごく似ていて
というのも、Ｋさんの思い人の事で最新の話題は
それだったから・・というのもあって。
それで ばれたってわけでもないんだけど
そのメール以来日向とＫさんは恋愛において
戦友みたいになっちゃたのです。
日向もＫさんも相手を守ってあげたいって
思うタイプだったので。
私とは違う感覚をＫさんとは共有できたから。
日向にとって、必要な存在だったのかもしれない。
その後、練習でもけっこう日向とは仲良くしてたので
日向が言ってたのはアルの事でしょ
って言われました。(^-^;)
しかも二人はその後も
その「守りたい」について話しちゃ
これは男同士の話だからって
仲間はずれにして
アルがヤキモキするのを楽しんで居たりしたのだ！
結果的に良いほうに転んだ訳。
だって日向のする事に間違いは無いもん。
でも、話しちゃった。
って言ったときはびっくりしたけどね。
女の子同士の恋愛を隠さない事にも
ちょっと前までは私の片思いで
日向は気づいたばっかりで
でも、その事をすっかり受け入れてる事に。
とまぁ、そんな下地がありつつ。
話は本編へ。
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