木の芽通り
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2007年01月23日(火) 1日1句


たてよこに富士伸びてゐる夏野かな   桂 信子
『樹影』所収

「富士」と「夏野」とが取合さっただけで受け入れがたかったが、
作者の背景に触れると、そうでもなくなる。
「たてのよこに富士」が伸びるとするところに、
作者の強い意志を思う。

背景を知ること、どうなんだろ。



2004年08月07日(土) 立秋

花火師のともさぬ舟とすれ違ふ  TB
 
 確かにそこに人の生を感じるが、1つのパターンではないだろうか。


五十音順にプールに放り込む   KS

 「五十音順」を詩語として受け入れられるかどうか。ただ、現実的ではない。

秋めくと六波羅蜜寺より書状   KA

 「秋」と「書」だけですでに拒否感。だがこれが今回の最高点。
 固有名詞が効いているという。


 
 


2003年01月20日(月) 0113東京句会

思いっきり1週間経ってしまった。
早いなあ。

さて、東京句会。

 火事跡に彳つ商標のナポレオン Y
  「商標のナポレオン」という持って来方、面白くはある。
  だがやはり、ものの確定がなされない、景が結ばれない弱さがあるだろう。
  想像に慣れている鑑賞で、ようやくわかるという感じ。
  これを省略といってよいかは、疑問である。
 
 畳替かまぼこ板の出てきたる  T
  この思い切りは自分にほしいところだ。
  「かまぼこ板」の蓋然性の問題か。
 
初夢の斧がぎらぎらして困る  K
  これも結局のところ、上の「かまぼこ板」同様「斧」である
  意味であろう。
  「困る」と言い切るのがこの作者の方法であろうが、
  私は、しない。

 
 初夢のやをら空気の抜けはじむ F
  誉められていたが、「やをら」がなんとも古臭い。
  このような句ばかり作っていても仕方ないし。
  う〜ん、厳しい!


  
  


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