2017年05月01日(月) |
枡野俊明『心に美しい庭をつくりなさい』★★★☆☆ |
枡野俊明『心に美しい庭をつくりなさい。』
ガーデンデザイナーでもある僧侶の枡野俊明さんの著書。
庭も、心も、美しく整えるプロによる、美しいそれの作り方指南。 庭という具体的なたとえがあるので、より理解しやすいです。
「禅の修行では『夜坐』といって、眠りにつく前に座禅をします。静かにすわることで、心が穏やかになり、安らかな眠りにつけるのです。」(p39)
調身、調息、調心。 「調心ですが、心を整えるといっても、『いったい、どうやって?』と誰もが思うでしょう。しかし、前述したように、調身、調息ができていれば、心はおのずから整うのです。」(p43)
「『心の庭』は、本来、自分の心を置いておくべきところだという話をしました。ですから、それを思い描くことで、また、それと向き合うことで、本来の自分に立ち返ることができるのです。本来の自分とは、自然体の自分です。」(p45)
自然(じねん)。ありのままの自分。
「わたしは一日のうちで朝が一番大事な時間だと考えています。朝をどう過ごすかでその日が決まるといってもいい。」(p58)
「歯止めをかけるには『知足』の心しかありません。」(p70)
「もうひとつ大切なことは、『心をとどめない』ということです。」(p70) 一休禅師の鰻屋さんの話。
「突破口となるのは、考えることをいったんやめて、心地よさ、くつろぎの状態に心を置くことです。心がその状態にあると、それまで見えなかったものが見えてきます。気づかなかったことに気づくのです。」(p75) それに役立つのが、只管打坐。
「一大事と申すは、今日只今の心なり」(p86)
「なぜ、自分のお金を手放す(捨てる)ことが喜びなのでしょう。お金を手放すことは、執着を手放すことです。自分を悩ませたり、苦しめたりするのが執着。その悩みのタネ、苦しみの源を手放すのですから、これは喜びであって当然ではないでしょうか。 自分の喜びなのですから、喜捨は『する(してあげる)』という感覚ではなく、『させていただく』という気持ちで行うのが筋です。ここがとても大事。」(p101-102)
「喜捨をすると心が軽くなります。幸せ感があふれてきます。執着がひとつはがれ落ちたのですから、必ず、そうなるのです。その感じを体感してください。そこに“お金ありき”から一歩離れた自分がいます。」(p102)
心が軽くなる、喜捨。
軽く、生きたい。 軽く、逝きたい。
枡野俊明『心に美しい庭をつくりなさい。』
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