2017年02月03日(金) |
枡野俊明『心に美しい庭をつくりなさい。』★★★★☆ |
枡野俊明『心に美しい庭をつくりなさい。』
日々を穏やかに気持ち良く暮らすために、心によりどころとなる「庭」を作ろう、という提案を禅の言葉を紹介しながらわかりやすく伝えてくれる一冊。
心に残ったところ。
「禅の修行では『夜坐』といって、眠りにつく前に座禅をします。静かにすわることで、心が穏やかになり、安らかな眠りにつけるのです。」(p39)
朝と夜、習慣にします。
調身、調息、調心。 「調心ですが、心を整えるといっても、『いったい、どうやって?』と誰もが思うでしょう。しかし、前述したように、調身、調息ができていれば、心はおのずから整うのです。」(p43)
どこからでもいい、ととのえること。
「『心の庭』は、本来、自分の心を置いておくべきところだという話をしました。ですから、それを思い描くことで、また、それと向き合うことで、本来の自分に立ち返ることができるのです。本来の自分とは、自然体の自分です。」(p45)
自然(じねん)。ありのままの自分。
「わたしは一日のうちで朝が一番大事な時間だと考えています。朝をどう過ごすかでその日が決まるといってもいい。」(p58)
「歯止めをかけるには『知足』の心しかありません。」(p70)
「もうひとつ大切なことは、『心をとどめない』ということです。」(p70) 一休禅師の鰻屋さんの話。
「突破口となるのは、考えることをいったんやめて、心地よさ、くつろぎの状態に心を置くことです。心がその状態にあると、それまで見えなかったものが見えてきます。気づかなかったことに気づくのです。」(p75) それに役立つのが、只管打坐。
「一大事と申すは、今日只今の心なり」(p86)
「なぜ、自分のお金を手放す(捨てる)ことが喜びなのでしょう。お金を手放すことは、執着を手放すことです。自分を悩ませたり、苦しめたりするのが執着。その悩みのタネ、苦しみの源を手放すのですから、これは喜びであって当然ではないでしょうか。 自分の喜びなのですから、喜捨は『する(してあげる)』という感覚ではなく、『させていただく』という気持ちで行うのが筋です。ここがとても大事。」(p101-102)
「喜捨をすると心が軽くなります。幸せ感があふれてきます。執着がひとつはがれ落ちたのですから、必ず、そうなるのです。その感じを体感してください。そこに“お金ありき”から一歩離れた自分がいます。」(p102)
第一章 「心の庭」はあなたの心の中にあります 1 「心の庭」とはいったい何でしょう 2 「心の庭」はこうやってつくりましょう 3 まずは机の上を片づける 4 庭づくりもかたちから入る、「まねぶ」 7 「心の庭」と向きあう時間を持ちましょう 9 「心の庭」であなたは「整う」「アイディアが浮かぶ」
第二章 「心の庭」での過ごし方
1 「心の庭」は禅の教えと寄り添っています 2 よどんだ空気を入れ替えると庭がいきいきしてきます 3 年の瀬こそ「心の庭」を見直すタイミング 4 庭では急がない 5 眺めていると、「無」がみえてくる 6 「心の庭」では心地よく、くつろぐのがいい 7 夜は庭にたたずむ時間 8 自分のペースは「コツコツ急がない」 10 失敗を恐れない 11 縁の大切さを知りましょう 12 この庭にはお金がかかりません
第三章 「心の庭」をつくると、たくさんの効用がある 1 ひらめきがやってくる 2 人のいい部分がみえてくる 3 クリエイティビティが研ぎすまされる 4 集中力を生み、仕事がスピーディに進む 5 傾聴力が磨かれ、信頼が高まる 6 「おかげさま」で生きていることがわかる 7 持ちものが減らせる 8 自分のものさしを持って生きていける 9 老いが個性をつくる 10 いつ何があっても、あわてない 11 相手の「声なき声」が聞こえてくる 12 心に余裕が生まれる 13 とどまらないからこその美しさに気づく 14 貴重な「無駄な時間」を持つ 15 事態が好転するまで「待てる」 16 「先入観」を外して見る目が養える 17 「いい加減」を見誤らなくなる 18 隣の「庭」が青く見えない 19 迷わず他人の助けを求める 20 姿勢が正される 21 「心のゴミ」が捨てられる 22 「心の庭」に出る月を愛でる 23 あなたは「美しい日本人」です 24 素直に感謝できる 25 憎しみ、怒りを手放せる 26 だめな自分でないことを教えてくれる 27 ほんとうの美しさがわかってくる
枡野俊明『心に美しい庭をつくりなさい。』
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