活字中毒のワタシの日記

2015年11月08日(日) マシュー・ハーテンステイン『卒アル写真で将来はわかる』★★★☆☆


マシュー・ハーテンステイン 『卒アル写真で将来はわかる

笑顔で暮らそう!と思えた一冊。

「綿密に準備された実験によって、幅の広い顔の男性は、ほっそりした顔の男性に比べて、ライバルを蹴落とすために、三倍の嘘をつくという結果が得られた。」(p34)

「ほっそりした顔の男性は、幅の広い顔の男性に比べて、接触的な暴力で命を落とすケースが圧倒的に多かった。」(p35)

「裁判の場では被告人だろうと原告だろうと、童顔な者が有利なのはほぼまちがいない。」(p39)

「大学の卒業アルバムの写真を何百枚と検証して、そこに写っている人がどれほど本気で笑っているかを確かめてから、二○代前半から八○代後半までの卒業生に結婚が破綻したかどうかを尋ねたのだ。卒業アルバムの写真で満面の笑みを浮かべていた人に比べて、さほど笑っていなかった人の離婚率は五倍にのぼった。」(p99)

「満面の笑みで写真におさまる人は寿命が長い」(p99)

マシュー・ハーテンステイン 『卒アル写真で将来はわかる



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2015年11月07日(土) 浜辺祐一『こちら救命センター』★★★☆☆


浜辺祐一『こちら救命センター

もしも自分が医療の現場に携わっていたら、こんなセンセイのいる職場で働きたい、と思いました。厳しいけれど、あたたかい。

「けれど、ここでどうしても忘れてほしくないことが一つある。それは、病院での主役はあくまでも、患者さんだということである。医師や看護婦は、芝居でいえばただの通行人でしかない。われわれが、病気を治すのではない。病気を治そうとする主役をひき立たせる脇役でしかないのである。」(p17)

「どっかで人生に対する言い訳が欲しいんだ。愛を得たいがため、あるいは自分の失敗を自分自身に対して正当化するために人は病気になろうとする。だが彼らは気がついていない。そのごまかしの平安を得るために、どれほど自らの可能性を自らの手でつぶしてしまっているのか。どれほど大きな喜びを自らの手で遠ざけてしまっているのか、彼らは覆ってみようともしない。」(p27)

「医者が人を救うのではない。よくなっていく患者は患者自身でよくあんっていくのである。医者や看護婦はその手助けをしているにしか過ぎない。患者がよくなっていくように環境を整えているに過ぎない。」(p80-81)

これから医療の現場に出る方が、読まれるといいかもしれないなーと思いました。

「彼女たちには、立派すぎる看護婦にはなって欲しくない。偉すぎる看護婦にはなってもらいたくない。患者や患者の家族の手の届かないところにいる看護婦にはなってもらいたくない。
普通でいい。いや、普通がいい。普通の人がいいんだ。笑ったり、泣いたり、楽しんだり、悩んだり、怒ったり、わめいたりできる普通の人がいい。」(p100)

何か人を支える仕事、助ける仕事全般に言えるかもしれない。
立派すぎるプロが必ずしも効果的なわけではない。

「バカヤロウ!自分を大事にできない人間が、何で人のことを大事に思えるんだ、頭を冷やしてみなさい。そんな風に考えていたら、サトルも、あかあちゃんも、ご主人も、お嬢さんもみんなダメになってしまう。」(p148-149)

まず自分を大事にすること。
そうでなければ、誰も大事にすることなどできない。

「ひょっとするとこれは、われわれ医療関係者の悪いクセなのかもしれない。
あの患者さんにとって一番いいいことはこれなんだ、だから、患者さんは、われわれの思っているように変わらなければならない。いや、きっと変わってくれるに違いない。そうなることが正しいことなんだ。
往々にして、われわれはこうした幻想に陥ってしまうのである。
だが、看護というのは、人を押さえつけることではないし、相手を自分の思いどおりにかえてしまうことでもない。
にもかかわらず、われわれはついつい人を変えようとする。相手を自分の思うとおりに変えてしまおうとする。しかし残念ながら、人は変えられない。」(p174-175)

正しいことと、効果があることは、別。

「同じことの繰り返しでしかないと思い込んでいる日々の生活は、実は色々変化に富んだとてつもなくおもしろいものなのである。小説を読むよりもずっとおもしろいことが実際の身の回りで起こっている。ただそのことに我々自身が気がついていないだけなのかも知れないのだ。(略)そうしたことが、来る日も来る日も続いている。そんな毎日を退屈なものにするのも、逆にエキサイティングなものにするのも、実は我々自身なんだろう。」(p218)

一度の人生、一度の今日を、どう生きるかは自分次第。

浜辺祐一『こちら救命センター



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2015年11月06日(金) 矢作直樹『おかげさまで生きる』★★★☆☆


矢作直樹『おかげさまで生きる

医師が教えてくれる、ひとつの生き方。

「一人の医師として、これだけはお伝えしたいと思います。
死は誰にとっても、残念な結果ではありません。」(p30)

「心の準備は、いつどこからすればいいというものではありません。
それは一人ひとりが普段から行うものであり、胸の内で静かに行ったらよいと思います。」(p36)

「そんな状況でも、忘れてはならないことがあります。
それは『すべては学び』という言葉です。」(p37)

「私たちは、すぐに答えを出さなければいけないと思いがちです。でも答えは、出すものではなく『出るもの』だと私は感じています。」(p48)

「今日と同じ明日が来るかどうかは誰にもわかりません。だから常に一期一会の心で、毎日を全力で楽しむことが、人生で一番大切なのです。」(p61-62)

突然平穏な日々が激変する、そんな状況が日常の中で過ごしているからこそ感じることなのかと思います。

毎日を全力で楽しむ。
難しいし、ついついそうしないことを選択してしまいがちだけれども、大切なこと。

「人生の課題は、しかるべき時に解決できなければ本人を追いかけます。
その時にうまく逃げたとしても、何か別の場面で形を変えながら、また同じ課題を突きつけてくるのです。不思議なくらい、これは誰の身にも起きます。」(p91)

課題に向き合う。逃げない。

「自分の置かれた場所を知る。判断する時に『客観視』ほど強い武器はない。」(p96)

「私たちがあの世に持って行けるもの、それは、様々な経験を通して得た記憶だけです。」(p100)

「つながりを切らずに、しがらみを断つ」(p106)

しがらみを断ち、つながりを大切にしていきたい。

「対話の中には、自分と相手にとっての大きな『学び』があります。複雑な日常で起きるトラブルからさえも、私たちは学ぶことができるのです。」(p114)

六道
「地獄道、餓鬼道、畜生道、修羅道、人間道、天道」(p120)

「人生は『運・鈍・根・金・健』」(p130)

矢作直樹『おかげさまで生きる



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