2015年08月13日(木) |
羽生善治『捨てる力』★★★☆☆ |
羽生善治『捨てる力』
将棋は人生でもあり、見えるものと見えないもの、どちらの見方にも通じる考え方だなと改めて実感しました。
選ぶことは、それ以外の選択肢を捨てること。 その覚悟を持つこと。 よりよく生きるには、その力は必須。
心に残ったところ。
「ひとつひとつの手が「決断である」と感じています。一手一手を決めるためには、その場面その場面で決断をしなければならない。その決断に対して、自分の指した手に対して、その結果と責任を自分で引き受けなければなりません。」(p57)
「棋士は指し手に自分を表現する。20枚の駒を自分の手足のように使い、自分のイメージする理想の将棋を創りあげていくなかで、たとえ失敗があったとしても、さまざまな発見をし、充実感が持てる」(p53)
「正しい手を指すためにどうするかではなく、美しい手を指すことを目指せば、正しい手になるだろうと考えています。」(p56)
「積極的にリスクを負うことは未来のリスクを最小限にすること」(p63)
「温存しとこうとかあとで使おうというのはダメで今持っている力は早く使い切ったほうがいい」(p68)
「無駄な駒は一枚もない」(p82)
「山ほどある情報のなかから、自分に必要な情報を得るためには、「選ぶ」より「いかに捨てるか」のほうが重要。」(p105)
ひとつの手を選ぶということは、それまで散々考えた手の大部分を捨てること。」(p105)
歯車が噛み合わずに悩んでいた時は、時間が解決してくれました。」(p174)
潔く、生きたい。
羽生善治『捨てる力』
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