DiaryINDEXpastwill


2004年05月13日(木) 本当にごめんなさい

るるの研修は八木さんのおかげで楽しく送ってるようで一安心だ。
こんばんわ。ゆみなです。
本当ならるるの日なのだが、見たところまだ更新されていなかった。
きっと今日も
「鼻毛、鼻毛、鼻毛」と口ずさみながら帰宅したのかもしれないが、よほど疲れて寝てしまったのだろう。
今頃は鼻毛の夢でも見ているに違いない。

るるもそうだが、社会と関わって生きていくということはたくさんの人たちと接点を持つことになる。
私が一番最初に社会デビューしたのは小学校一年生の時に社会科の教科書を見た時だ。
まだあの頃はフランス革命も大化の改新も知らない無邪気な子供だったが、
社会を知るということは世界を広げることなのだと実感したものだった。

次に社会と関わったのは高校二年のときだ。
この時は教科書上ではなく現実社会に一歩足を踏み入れた。
生まれて初めてアルバイトをしたのだ。
アルバイトといっても特別お金が欲しかったわけではなく、
ただなんとなく、みんながやってるから私もやってみたいな程度のものだった。
すると友達が、駅ビル内の薬局で高校生もOKのバイト募集を見つけてきた。
駅ビルはちょうど通学途中にあるし、時間も3時間ほどだったのですぐに応募したところ採用された。


その薬局には私たちバイトのほかに店長らしきおばちゃんと店員らしきおばちゃんと化粧品コーナーの美容部員が二人いた。
薬の扱いは当然店長らしきおばちゃんの仕事で、私たちのすることといえば主に雑用だった。
毎日毎日、洗剤やらシャンプーとかの棚を掃除したり売ったりする簡単なものだ。
それでも人に物を売ったりレジを打ったりするのが楽しかった。

ある日、40代前半とおぼしき男性がツカツカと棚を整理していた私に近寄ってきた。

「すみません。コン○ームどこですか?」


今では信じられないかもしれないが、当時の私はまだ17歳だったので、
コン○ームがなんであるのか、何に使うのか、
それはいったい薬なのか洗剤なのか化粧品なのか、まったく見当もつかないシロモノだったのである。
今でこそエイズだのなんだのといって中学生あたりから学校でも教えるのかしれないが(分かんないけど。)、
その頃はそんな授業はなかったし、そういう類の情報が今ほど氾濫していなかった時代だ。


余談になるが、高校に入って友達の家に初めて泊まりに行った夜、友達数人と
「子供はどこから生まれるか」という話になり、その時に初めて子供の出生箇所を知ったのである。
その時の衝撃たるや未だに鮮明に覚えている。
それほど純情かつウブで汚れのない私だったのである。
何度も言うが、今では信じられないだろうけど。


そんな私がコン○ームの存在など知るはずもないではないか。
しかし、その男性はそんな私の無知さなど知るはずもなかったのである。

小声で「コン○ームどこですか?」と聞いてきた男性を前にして、私は遠くにいた店長のおばちゃんに向って












「すみませーん。コン○ームってどこにあるんですかーーー?」



と館内に響き渡るほどの声で聞いたのである。

その瞬間、そこにいた男性はもとより店長、店員、もう一人の友人、美容部員、たまたま廊下を歩いていた客、向かいの店の従業員など一斉に凍りついたのは言うまでもない。
それでも私は、なんでみんなが慌てふためいているのかなど知る由もなく、
再度、


「すみませーーん!コン」と言いかけたところで、店長が私に向って


「わかったわかった!!」と言葉を遮った。

振り向くと、40代の男性は逃げるようにその場を去っていったのである。

あれから20年以上もたっているのに、その日の状況は昨日のことのように覚えているし、
あの男性の顔もはっきりと思い出せる。
大変に申し訳ないことをしたと思うが、もしかしたらあの男性はその日コン○ームを使えなかったことで子供が一人増えたかもしれない。
もうその子供も成人を迎えていることだろう。

もし今だったら、その男性に出会ったらコン○ームをあげることも出来るが、多分、もう必要ないだろう。











rya |こっそり掲示板
My追加