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2002年07月23日(火) タクシーの中で。

私とあゆが留守してる間、
るるが実に嬉々として「りゃ!」を書いていたことを知り、
もしかして私とあゆは義母ちんと同類?と疑念を抱いてるゆみなです。
こんばんわ。


あゆも無事に海で「VOW最新刊」を読破したようで、
わざわざ海に行った甲斐があったというものです。

しかしなぜに海で読書なんだ?
それもなぜ「VOW」なんだ?

あゆと知り合って3年。
右尻に半径30センチほどの黒子があるのも知ってる間柄のつもりだったが、やはり私はあゆの全てをまだ熟知してなかったようだ。


また、るるも今頃は越後の海でバタフライで泳ぎながら、
義母ちんへの鬱憤を晴らしていることでしょう。

しかし、普通、家族で海水浴に出かけてバタフライ泳ぐか?
それも競泳用の水着を着て泳ぐか?
それもプールではなく、波がガンガン押し寄せてくる海で泳ぐか?

るるをそこまで掻きたてるものはなんなんだ。

やはり私はるるという人となりもまだ理解していないようだ。


さて、話はとっとと変わりますが、
皆さんはタクシーの運転手さんとは話しますか?
というより話しかけられますか?

どうも私はタクシーの運転手さんに話しかけられやすいタイプのようでして。

今日、所用で法務局まで出向いた。
このくそ暑い中、無理やりダンナに行かされた私は少し不機嫌になりながら、迷うことなくタクシーを捕まえた。

すると座るや否や、
「暑いね〜」と気さくに話しかけてくる初老の運転手さん。

いや、いいんですよ。このくらいは。
私だって、どんなに暑くたって、それに答えるくらいの器量は持ち合わせてますよ。

「ほんとですよねえ。」

これは普通の返事だと思うのですよ。

するとそれに気をよくしたのか、この運ちゃん。

夕べはあんまり暑いから、自分の女房がご飯したくしなかった。とか
だから二人で近所の居酒屋に行った。とか
でも車だと酒が飲めないから歩いて行ったけど、よけいに暑かった。とか

聞いてもいねえし、
聞いたところで、だからなんなんだ。というようなことを次から次へと話してくる。

「私はあんたんちの晩飯には興味ねえんだよ。
それよりこの暑さどうにかしろよ!」と思ったけど、

もちろんそんなことは口が裂けても言えるような私ではありません。

「そうだったんですかぁぁ?」とちょっと間延びしながら返答したところ、
益々調子に乗ったこの運ちゃん。

この不景気の原因は銀行にあるだの、
わしらが若い頃はタクシーは初乗り60円だっただの、
そのころ給料は10000円だったから、とてもタクシーは乗れなかっただの、
世の中の経済について語り始めた。

そんなことも私は、

「あんたんちの晩飯くらい興味ねえんだよ!」

と思ったけど、やはりこれも口にすることは出来ず、

「へえええ。」などと

さも興味津々風に答えてしまったのがアダとなり、

今度はこの運ちゃん。
デフレについて語りやがった。

100円ショップには地図が売ってるだの、
サンダルも売ってるだの、

あげく、

「このサンダルもね100円ショップで買ったんだよ。」

って、運転してる最中にわざわざ自分の足からサンダルを脱いで、
私に見せやがった。

見せなくてもいいんだよっ!
臭せえんだよっ!
ちゃんと前むいて運転しろよっ!

とも、到底言えるはずもない私は、




























素敵ですね〜〜!



などと心で思ってることとは一番遠い位置にいる言葉を口にしてしまった。

接客業をしてる私の唯一の休憩時間に、
法務局まで行かされ、
そのうえ、タクシーの運ちゃんにまで接客してる私っていったい・・・

ああ。どんなに暑くても、電車で行けば良かった。

なのになのに、帰りもタクシーに乗り、
またもよく喋る運ちゃんに引っ掛かり、

「今ね、ラジオで行ってたんだけどね、皇太子殿下も車の運転するらしいですよ。事故とか起こしたら心配ですよね」

って、あーた。

いきなりそんな話するなよ。
前後に皇室の話をしてたのならともかく、
なんの脈略もなく、いきなり皇室かよ。

確かに皇居の横は通ったさ。ああ、確かにここは皇居だよな。
でもな、私、今皇太子殿下が運転することよりも、
あんたが、後ろ向きながら話しかけてくる事のほうが
よっぽど心配だよ。
前見ろよ。





ああ。
運転手さんも誰かと話したいのか。
私はよっぽど話しやすいタイプの人間に見られるのか。
それとも、これっぽちも思ってない口先だけの相槌がよくないのか。

身体はでかいが、小心者と言われる所以はこんなところにもあるのかもしれない。




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