恋文
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水銀灯の光に 深くなる闇夜
風も冷たくなる
死んでゆく 一日を どうやって 迎えようか
そんな歳に なったと、思う
ふんわり 暖かくて 眠っていたい
歩道の 色とりどりの 敷石をたどってゆく
雲のなかを 歩くみたいに 揺らぐ
さらさらと 葉ずれのような 音を聞く
外は 白くけむっている
山なみも 遠くにかすんでいる
暗がりが 少し 濃くなって
灯りも 沈んでゆく
風がゆるむ
それでも まだ灰色の 街角
穏やかな一日には
なすがままに させておこう
考えても どこにもゆかない そんなことは
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